“絶対聴覚”を持つ112通報センターのセンター長、グォンジュは普通の人には聞こえない音を聞き分け、数々の難事件を解決してきた。しかしパートナーだったガンウを失い、悪夢に苦しむ日々を送っていた。そんななか、新たな凶悪な殺人事件が発生。犯人は“サーカスマン”と名乗り、彼女にしか聞こえない音でメッセージが届く。一方、捜査のため韓国へやってきたLA市警の刑事デリックは、サーカスマンに犯行現場を目撃した妹を殺され、犯人を捕まえるため同じ能力を持つグォンジュと手を組むことを決意する。
■キャスト
ソン・スンホン
イ・ハナ
ソン・ウンソ
カン・スンユン(WINNER)
ペク・ソンヒョン
イ・ギュヒョン
■スタッフ
脚本:マ・ジンウォン
演出:シン・ヨンフィ
グォンジュの元に「サーカスマン」と名乗る人物から脅迫メールが届く。限られた人間しか知らない自分の聴力の秘密について触れた文面に動揺するグォンジュ。そんななか、メールが送られてきた日に殺人事件があり、サーカスマンが関与していることが判明する。一方、ロス市警の刑事デリック・チョは麻薬カルテルのNo2捕獲のため渡韓していた。
サンゲ洞で一家殺害事件が発生。偶然その場を目撃した女性チョ・スンアから112通報センターに連絡が入る。リサは口がきけない言語障がい者だった。その頃、麻薬犯を逮捕したデリックは、警察の無線の情報から妹のスンアが殺人犯に追われ隠れていると知る。急いで現場に向かったデリックだが、すでにスンアは犯人に拉致された後で…。
妹スンアを殺されたデリックは自分の手で犯人を捕まえることを決意。ロス市警に申請し帰国を延期する。一方、サンゲ洞一家とスンアを殺した容疑者がピモ島に逃げたと推察したグォンジュは、ピモ庁の通報センター長の席が空いていると知り、島に向かう。容疑者の「黒いかっぱを着た女性」を目撃したデリックも、情報を追いピモ島へ辿り着く。
デリックがゴールデンタイムチームに合流することになり、ピモ島での本格捜査が始まる。だが、グォンジュとデリックは互いの過去を探り合っていた。そんななか、モシム森のキャンピング場でイェスクという女性が獣に連れ去られたという通報が入る。出動チームが現場に向かうが、現場に残されたものから獣ではなく人間である可能性が浮上し……。
カムテンという男が「モシム森の黄泉路では死んだ人に会える」という動画を配信していたことが判明。カムテンは詐欺の前科があり、イェスクは彼に騙され死んだ息子に会うため森に来ていたのだった。デリックたちはカムテンのもとに向かうが、そこにイェスクの姿はなかった。無線越しに森の音を聞いたグォンジュは、別の人間の気配に気づく。
イェスクとの通信が切れ、必死で行方を探す出動チーム。イェスクを連れ去った“野犬男”は、養父からの虐待の影響で獣化妄想に囚われたク・オプジンという男だった。出動チームはイェスクが監禁されたコンテナを発見するが、すでにもぬけの殻で、チームの動きがクにバレている疑いが浮上。グォンジュは無線から聞こえる音に違和感を抱き……。
ゴールデンタイムチームがピモ庁で6カ月間運営されることが決定し、デリックも一員に。グォンジュは休職して島に暮らしている元ゴールデンタイムチームのシム・デシクを訪ね復帰を求めるが、拒まれてしまう。そんななか、サイバー隊員ウジュの情報から、サンゲ洞事件をはじめ尊属殺人事件の被害者が皆、同じゲームをしていたことがわかる。
海女のスンレが漁村係長スドンを殺そうとしていると通報が入る。スンレはスドンが孫のガウンを殺したと主張。さらに、海の中でガウンと思われる女性の遺体が入った鉄釜が見つかったという。デリックら出動チームが掛けつけるが、引き上げた遺体はガウンではなくダイバーのソユンだった。実は、ソユンは麻薬組織とつながっており……。
サンゲ洞事件の容疑者と同じ飛行機に乗っていたコン・スジからグォンジュに連絡が入る。スジが機内で撮った動画に入っていた音で気になることがあるという。だが、約束の場にスジは現れず、通報センターには灯台でスジの荷物が発見され海に落ちたようだと電話が入る。自殺と判断する警察に対し、グォンジュは、スジは拉致されたと主張する。
麻薬組織のトラブルに巻き込まれたガウンを捜索する出動チーム。GPSが居場所を示すものの見つからず、何かがおかしいと感じたデリックは無線でグォンジュに音を聴かせ、船の魚倉に隠れていたガウンを無事助け出す。そして、捜査の手助けをしていたデシクもゴールデンタイムチームに復帰する。一方、スジが行方不明のままで焦るグォンジュだが……。
サーカスマンが送ってきた音声ファイルとスジが撮った動画の男性の声紋が同じことに気づいたグォンジュ。それを聞いたデリックは、一連の事件の犯人が多重人格者の可能性があると話す。そして、犯人と体格が近い男を飛行機の乗客リストから洗い出すことに。さらにデリックは参考人として特殊メイクスタジオを営むトンバン・ミンに会いに行く。
ピモ島独特の閉鎖的な文化に阻まれて、なかなか捜査が進まず焦るグォンジュとデリック。そんななか、カン・マノという男から刃物で刺されたという通報が入る。加害者のキムは逃走。出動チームが追うが、車だけが残され、キムは崖から落ちて死亡していた。現場の様子からキムには共犯がいて、他殺の証拠も発見。そこに認知症の老人が現れ……。
認知症の老人ソクチュンがマノの死んだはずの父親であることが明らかに。かつて保険金目当てで父を遺棄したマノは、犯行を隠すためソクチュンを殺そうとしていた。その渦中、2人は何者かに拉致される。現場に向かったデリックは、周辺の様子から彼らが塩田に向かったと推察。その塩田の持ち主はソクチュンが入所する療養院の院長で……。
ピモ庁のヤン課長は、28年前に自分が担当したデリックの母親の自殺事件について思い出す。そして、デリックにあれは他殺だったと話し、現場で聞いたある言葉を伝えるのだった。さらに、デリックは一緒に話を聞いたグォンジュに、自分の母親の死と妹スンアの事件は関与していると明かす。一方、スジはある人物に監禁されており……。
サーカスピエロのコミュニティで、ウジュが作った架空の人物にサーカスマンらしき人物がアクセスしてくる。IPアドレスを割り出し、容疑者のいるネットカフェにデリックたちが向かうが、そこにいたのはクォン・セッピョルという女子高生だった。コミュニティ内で詐欺を働いていたセッピョルは、親に連絡すると言われるとひどく取り乱す。
スジはソナン村の村長の孫トンバン・ミンによって監禁されていた。一方、デリックとグォンジュは28年前の事件を知る人物を探し、ソナン村に向かっていた。その矢先、担任の教師チャンから学生が拉致されたと通報が入る。拉致された学生はネットカフェで捕まったクォン・セッピョルだった。親には連絡をするなと声を荒げるチャンだが……。
女子高生セッピョルと教師のチャンがモーテルの一室に監禁され、その様子がライブ配信される。だが、警察の追跡を察した配信者“ピッグディス”は配信を切断し逃走。現場に駆けつけたデリックが追い捕獲するが、ピッグディスはある女に指示されてやったことだと弁明する。セッピョルは無事保護するが、チャンはある女に連れ去られていて……。
チャンはストーカーのミン・ヘリンによってモーテルの隠し部屋に監禁されていた。デリックはヘリンを見つけるも、麻酔を打たれ動けなくなってしまう。駆けつけたデシクはグォンジュの助言に従い、ヘリンを説得。そんななか、グォンジュはデリックが養父から虐待を受けていた事実を知る。デリックはセッピョルの境遇を自分に重ねていた。
サーカスマンらしき人物を追跡していたグォンジュの前にトンバン・ミンの姿が。その声から彼こそサーカスマンだと確信するグォンジュだったが、ミンの人格が分裂し、クォンジュに襲いかかる。そこにデリックたちが到着して押さえ込むとミンは気絶。病院に運ばれたミンは目を覚ますが、問い詰めても他の人格がやったことを覚えておらず……。
ピモ島で強大な影響力を持つソナン村村長である祖父の力により、釈放されるトンバン・ミン。グォンジュとデリックの要請によりミンの拘束令状が申請されることに。一方、村長はデリックの母がピモ島で自殺したと聞き、詳しく調べさせていた。そんななか、グォンジュたちはサーカスマンと親しかったという少年キム・ヘチョルを探し出すが……。
自分がサーカスマンだと名乗る男が警察に自首をする。男はソナン村でミンの世話をするクァク・マンテクだった。自分の犯行を知られたためミンを刺したと供述する万テクだが、ジュンギが目を離した隙に自殺をはかり……。一方、捜査のためミンの家に向かったグォンジュとデリックは、そこで腹部を刺されて倒れていたミンを発見する。
病院に運ばれたミンのもとに出頭要請書を持って訪ねるグォンジュとデリック。何も知らないの一点張りのミンに対し、デリックは他に人格をおびきよせようとわざと挑発をするが、容易には本性を見せない。一方、村長は村人たちを洗脳し、ミンを守ろうとする。さらに警察の圧力をかけ、デリックはロス市警の上司から帰国を命じられるが……。
ミンを追ううち森の中に迷い込み、幻を見るグォンジュ。デリックも幻覚を見ており、検査の結果2人の体内から薬物が検出される。さらに自殺したマンテクの体内からも薬物の一種であるピモ草が検出され、2人は知らぬ間にピモ草を飲まされたのではと疑う。そんななか、ミンが公園で発見される。ピモ警察庁長は事件からの撤退を命じるが……。