愛する母を亡くした大学生のワーティーは、相続した家のローン返済が滞っていることを知る。母との思い出が詰まった家を守るため、ワーティーは「ティーという愛称の男性のみ応募可」という条件で居住者を募集する。入居するのは、メ―ティー、ティードー、マイティー、ティーデット、ティーレックスの5人。名前に共通点はあるが性格は全く違い、さらにそれぞれが恐怖症を抱えているのだが…。
■キャスト
ピーラワット・シェーンポーティラット(クリス)
プラチャヤー・レァーンロード(シントー)
ジュンポン・アドゥンキッティポーン(オフ)
アタパン・プーンサワット(ガン)
タワン・ウィホクラット(テイ)
ティティプーン・テーシャアパイクン(ニュー)
■スタッフ
監督:ナッタポン・モンコルサワット
脚本:サハラット・ゲートゲーオ
愛する母を亡くしたワーティーは家を相続するも、ローンの返済が滞っていることを知る。学生の彼のアルバイト代では、借金を返していくのは不可能。悩んだワーティーは、思い出のつまった家を守るために同居人を募集することを決意するが、彼が掲げた入居条件には、「ティーという愛称の男性であること」という不思議な設定があった…。
母との思い出がつまった家を守るためにルームシェアを始めたワーティーだが、他の「ティー」たちとの距離をなかなか詰めようとしない。この家に集う6人の「ティー」は、それぞれに不思議な恐怖症を抱えていた。ティーデットは美人恐怖症。その理由を聞かれるも語りたくない彼は食事を持ってテラスに逃げるが、人の発する雑音が苦手なティードーと咀嚼音を巡って口論になり…。
“声”以外の人が発する雑音、特に咀嚼音が苦手で音を防ぐヘッドフォンを手放せないティードー。ヘッドフォンなしでは、映画館ではポップコーンを食べる音に耐えられず、女性との距離が近づくと息遣いが気になる始末だ。恐怖症のせいでなかなか恋愛がうまくいかないティードーに新たな出会いが訪れるが、大切なヘッドフォンが壊れてしまう。
幼い頃、いたずらっ子だったメーティーは、悪さをするたびに母親から「お化けにお仕置きされる」と言われ続け、幽霊恐怖症になってしまった。幽霊が場所が苦手で夜は1人では寝られず、昼間でも些細な物音に怖がってしまう有様。深夜に悲鳴を上げるため、同居人たちは寝不足に悩まされ、ついにワーティーから「これ以上トラブルを起こすならこの家を出て行ってもらう」と通告されてしまう。
メーティーの母親がシェアハウスを訪ねてきた。しかし些細な言い争いを発端に、メーティーは「自分が幽霊恐怖症になったのは、母さんのせいだ」と責めてしまう。そのことで落ち込むメーティーに、家主のワーティーはそっと声を掛ける。一方、美人恐怖症のティーデットは外出先で美人を見かけて発症、嘔吐してしまう。そんな彼を気遣い、一人の女性が声をかけてきた。
ある夜、庭先で涙ぐみながら母親と電話していたマイティーに、ワーティーが声をかける。マイティーの母親は病気を患っており、愛する母を失う可能性があるかもしれないというのだ。話し込むなかで、マイティーは「この家で、君に会ったことがある」と打ち明ける。実はワーティーとマイティーの母親同士は友人で、幼い頃に一緒に遊んだことがあったのだ。当時を思い出したワーティーだが…。
地元に帰省していたティーレックスが、父親とともにシェアハウスに戻ってきた。挨拶をするワーティーに、ティーレックスは衝撃的な言葉を告げる。「君にとっても父親なんだ」と。実は、ワーティーとティーレックスは苗字も名前も全く同じ。父親が非常に珍しい苗字であることなどから、ワーティーは自分の父親の息子ではないかと考えたティーレックスは密かにDNA鑑定を行っていたのだ。素直に受け入れられないワーティーは…。
他の「ティー」たちに心を開き始めたかのように見えたワーティーだったが、ある出来事をきっかけに全員を家から追放してしまう。家賃収入を失った彼は、家のローンを返済するために闇金に手を出していた。ある夜、ティーレックス、メーティー、ティーデットの3人がワーティーの家を訪ねると、返済の取り立てにきた闇金業者と遭遇する。この危機を乗り切り、6人は再び一緒に暮らすことになったが…。