北海道、函館。
ヨーロッパと日本文化が融合した、華やかな建物が並ぶ街――
函館の大学生・七星 蓮は、幼い頃に見たライブステージの熱狂を忘れられないまま毎日を孤独に過ごしていた。
そんなある日、バンドメンバーを探す二人組、熱血行動派な結人と慎重丁寧な航海に出会う。
そこにクールな天才凛生、しっかり者のムードメーカー万浬も加わって、バンド「Argonavis」を結成した。
もがき、ぶつかりあいながらバンド活動をする彼らだが、あるとき札幌で活躍するバンド「GYROAXIA」と邂逅し……。
運命という追い風を受け、Argonavisは輝く大ステージへと船を漕ぎ出していく。
■キャスト
七星 蓮:伊藤昌弘
五稜結人:日向大輔
的場航海:前田誠二
桔梗凛生:森嶋秀太
白石万浬:橋本祥平
旭 那由多:小笠原 仁
里塚賢汰:橋本真一
美園礼音:真野拓実
曙 涼:秋谷啓斗
界川深幸:宮内告典
八甲田健三(マスター):宮内敦士
摩周慎太郎:佐藤拓也
■スタッフ
原作:ブシロード
監督:錦織 博
シリーズ構成・脚本:毛利亘宏
ストーリー原案:中村 航
メインキャラクター原案:三好 輝
アニメーション制作:サンジゲン
製作:ARGONAVIS project.
コミュニケーションが苦手なため、孤独に過ごす大学生・七星 蓮。
幼い頃に見たライブステージの熱狂を忘れられず、その正体を探す日々を送っていた。
そんなある日、一人カラオケで歌う蓮を結人と航海が見つける。ボーカルを探していた二人は、蓮の歌声に衝撃を受けた。
「これは運命だ! 一緒にバンドをやるぞ!」
しかし突然のことに蓮は逃げ出してしまい……
やがて運命になる、彼らの航海がはじまる。
夜の大学でピアノを弾いている青年に出会った結人。
その圧倒的な演奏に惹かれ、彼をキーボードとしてバンドに迎えたいと考える。
しかしそれに難色を示したのは航海だった。
彼――『天才』桔梗凛生には、良くない噂もあったからだ。
噂の真相、そしてすべてを諦観の瞳で見つめる凛生の過去とは???
最後のバンドメンバー、ドラムを探す蓮たち。
そこに自らを売り込んできた青年。白石万浬。
お金を稼ぐためにバンドに参加したいと言い放つ彼を、メンバーは受け入れることができない。
そんなとき、練習スタジオで『道場破り』を繰り返すスーパードラマーの噂が入ってくる。
噂のドラマーをスカウトしようと奔走するメンバーだったが……?
ついにメンバーも揃い『Argonavis(アルゴナビス)』として出航を果たした蓮たち。
渾身の新曲も完成間近で、先行きは明るい。
そこで結人はライブハウスでのファーストライブを提案する。
波に乗るメンバーは開催当日に向かい、練習に打ち込んでいく。
不安そうな表情をしているのは、心配性の航海だけ。
果たして、記念すべきファーストライブは成功を収めるのか?
札幌で活躍するバンド『GYROAXIA(ジャイロアクシア)』の前座として声がかかったArgonavis。
しかし出演について、結人と他のメンバーとの間で意見が分かれてしまう。
不自然なほどに出演を拒否する結人には、どうやら話したくない過去があるようだ。
メンバーにわだかまりを残したまま、GYROAXIAのライブ当日は近づいていく。
GYROAXIAの前座としての演奏を成功させたArgonavis。
GYROAXIAの生み出す熱はそれをはるかに上回っていた。
しかし蓮たちの手ごたえは確か。いつか前座ではなく対バンを、と意気込む。
そんな明るい未来を語る彼らは、酷く思いつめている様子の結人には気づかなかった。
GYROAXIAとの対バンが決まったArgonavis。
それに異を唱えたのがGYROAXIAのボーカル・旭 那由多だった。
傍若無人な天才として君臨する彼は、蓮に対して思うところがあるようだ。
しかし強引に対バンをさせようとするGYROAXIAのマネージャー・摩周は、那由多が歌わないのならArgonavisの単独ライブにするとさえ言い放つ。
対バンライブの先行きに、不穏な空気が漂い始めた。
GYROAXIAのリーダー・賢汰によって、那由多の葛藤が語られる。
メンバーでさえ替えがきくパーツでしかないGYROAXIAのすべて。旭 那由多。
そんな彼が初めて意識し、彼を揺るがせたのが蓮の歌だという。
那由多と一緒に歌いたいと訴える蓮に対し、那由多は言い放つ。
「俺の心を少しでも動かせたら、考えてやってもいい」
GYROAXIAとのライブを終えたArgonavis。
そこに『デスティニー・ロック・フェス』の出場を争う5バンドのうちの1つに選ばれたという知らせが届く。
幼い頃に見たステージに立てるかもしれない??
湧き立つ蓮とメンバーだが、結成して間もないArgonavisは他の4バンドと比べ知名度で勝つことができない。
窮地に立つArgonavisは、一発逆転の策を思いつくことができるのか?
フェスへの出場を勝ち取ったArgonavisの元に、有名アーティストの参加が知らされる。
押し出される形で出場権は取り消しとなってしまった。
意気消沈するメンバーに対し蓮は、それでもフェスを見に行こう、そして次への覚悟を決めよう。と呼びかける。
そしてようやく前へと歩き始めた彼らの裏で、GYROAXIAのマネージャー・摩周が暗躍し始めていた??
デスフェス会場へと向かい出発したArgonavis。
凛生手作りのサンドイッチに舌鼓を打ち、わいわいと賑やかな車内に、デスフェス出演のバンドを紹介するラジオが流れる。
GYROAXIA、Fant?me Iris、風神RIZING!、εpsilonφ、――
個性豊かなバンドがフェス会場に結集するさなか、暗雲が近づいていた。
天候が回復し、デスフェス2日目は開催されることに。
しかし台風の影響によって、タイムテーブルに穴が空いてしまう。
苦肉の策としてArgonavisに出演を依頼した摩周だったが、結人たちはそれを断る。
穴が空いたまま進むタイムテーブルの中、旭 那由多はステージに立った。
大観衆の中、ただ一人を探すような目で――
幼い日に見たステージ??その上で蓮は全力を出し尽くした。
熱狂に包まれるArgonavisだったが、突然万浬が意識を失い崩れ落ちてしまう。
それは以前、対バンライブに向かう道で遭った交通事故の後遺症だった。
集中治療室に運ばれたものの、万浬の容態は深刻で予断を許さない。
「万浬のいないArgonavisなんて考えられない。帰ってこい――万浬!」
病院に響く、彼らの想いは届くのか。