六三四の剣　青春編  第2話 初試練怒りの八幡宮！

第1話 剣と青春のたびだち

下流の北上から60ｋｍにも及ぶ距離を、3日間かけてボートを漕いで来た男。その名は夏木六三四。彼の盛岡での高校生活が、まさに始まろうとしていた。高く聳える岩手山に、真の剣道日本一になることを誓う六三四。目の前の新生活に、彼の胸は希望であふれていた。

第2話 初試練怒りの八幡宮！

六三四や嵐子が入学した開陽学園高校の剣道部に、新任監督がやって来た。それはなんと、六三四にとっては少年時代から因縁の深い、あの大石巌であった。春の新人戦へ向け、剣道部は猛稽古を開始。だが、そんなある日、六三四は幼なじみの小宮もなみと再会する。

第3話 危機一髪春のあらし！

乱闘事件に巻き込まれてしまった六三四は停学を食らい、先輩の武者に至っては退学処分となってしまう。新人戦への出場も禁止となり、失意に沈む六三四。そこで、その様子を察した嵐子は、ある行動に出た。そのとき彼女の前に現れた意外な男とは？

第4話 新人戦!しのびよる罠

六三四の停学処分が解かれるきっかけを作ったのは、北陵高校の乾俊一だった。乾のことが知りたくなった六三四は彼を訪ね、そこで驚くべき事実を知らされる。乾もまた、かつて修羅と剣を交えていたのだ。来る新人戦で、六三四は乾に勝つことができるのだろうか。

第5話 決勝戦!迷いの一撃

乾が六三四を停学から救ったのは、新人戦で六三四と戦いたいためだった。しかし、乾は剣の道から外れた言動で六三四を挑発する。他の部員たちを巻き込みたくないため、たび重なる挑発をグッとこらえる六三四。だが、そうやって六三四の心を惑わせることこそ、乾の狙いだった。

第6話 新たなる旅立ち

六三四は父の墓参りに来ていた。乾との試合によって乱れた、自らの心を取り戻すためだったが、あれ以来、六三四は竹刀を持っても、稽古に身が入らなくなってしまっていた。やがて六三四は自分の迷いを断ち切るため、旅に出ることを決意する̶̶。

第7話 復活一番勝負!甦る六三四

六三四が旅立った先は、東京の八雲学院大学剣道部。父の母校で自分の中にある迷いや慢心をぶち壊してもらうことが目的だった。六三四は、そこで長崎出身の女流剣士・風戸美奈と出会う。四段の腕前を持つ美奈は、六三四に対し凄まじい打ち込みで迫った！

第8話 剛剣!示現流一の太刀

六三四の武者修行は、さらに続く。次に訪れたのは「剣道王国」と呼ばれる九州。鹿児島にいたのが、示現流で知られる高校生・日高剣介だった。九州で一、二を争う日高と、六三四は対決することになる。桜島の噴煙が熱く吹き上がる中、果たしてふたりの勝負の行方は？

第9話 二刀流の剣客

鹿児島から熊本へ、六三四の武者修行は続く。熊本は二刀流の開祖・宮本武蔵が生涯を閉じた地と言われていたが、二刀流の系譜はまだ生きていた。熊本のライバル・有働を倒した老人・古沢兵衛とは何者か？六三四は古沢と会うため、ある離島へ向かうのだった。

第10話 大あばれ六三四と修羅

九州での武者修行を終えた六三四の次の行き先は、いよいよ修羅のいる奈良だった。旅での荒稽古を積んだ六三四は、心身ともに万全な状態に戻りつつあった。修羅との再会に喜びを隠せない六三四。だが、再会した二人を待っていたのは、暗闇試合の罠だった……！

第11話 覇者の剣王者の剣

ついに、久しぶりの修羅との試合が実現することになった。試合の前、六三四は父の師でもあった韮山に稽古をつけてもらう。そして、審判を務めるのは他ならぬ修羅の父・東堂国彦だった。今回の勝負、見事に制するのは六三四か、それとも修羅か̶̶？

第12話 師弟激突それぞれの誓い

奈良から盛岡へと向かう六三四を駅で見送る修羅。彼は、再び六三四が檜舞台へと戻って来る日まで勝ち続けることを心に誓った。一方、盛岡へ戻った六三四は、剣道部の大石監督が黒森山の合宿所で猛特訓を行っていることを知り、黒森山へ向かうのだった。

第13話 より強くより逞しく

六三四は、自分が納得できるまでは公の試合には出ないことを決めていた。自然の中で自らを鍛え、野獣の如き肉体を手に入れること。それこそが、「岩手の虎」になるために選んだ道だった。そんな彼の前に現れたのは……？

第14話 無冠の豪剣六三四起つ

インターハイの夏がやって来たが、この大会にも六三四は参加しなかった。修羅をはじめとする六三四のライバルたちは少なからずショックを受ける。そして、修羅たちから六三四のことを聞いた秋田の梅木は、孤独の修行を続ける六三四に会いに行くことにした。

第15話 青春ふたつ剣ひとすじに

梅木から修羅が自分に宛てた伝言を受け取り、六三四は山を下りた。目指すは高校最後のインターハイ出場だ。六三四が剣道部への復帰の決意を固めたころ、修羅の父・東堂国彦は、自分が余命いくばくもない状態であることを知り、残された時間の使い道を定めた。

第16話 執念の逆二刀よみがえった狼

六三四が武者修行に出るきっかけを作った男・乾が、逆二刀流という技を会得して、再び六三四の前に現れた。腕を痛めた自分の弱点を克服するため、彼は二刀流の達人・古沢兵衛に弟子入りしていたのだ。乾がそこまでして六三四打倒を目指す、もうひとつの理由とは？

第17話 剣士たちの春秋

六三四は開陽学園高校の剣道部に復帰した。だが、インターハイへの出場に対して、力武監督は六三四にある条件を突きつける。一方、前監督の大石は今、全日本大会に出場していた。決勝戦へと進出し、優勝まであと一歩と迫った大石は日本一の座を手に入れるのか？

第18話 母子剣復活の鬼ユリ

母・佳代が、六三四に衝撃の告白をした。小学校時代、六三四の担任だった八重樫先生から、プロポーズを受けたというのだ。自分の中の迷いを振り切るため、佳代は全日本女子剣道選手権に出場する決意を固める。「東北の鬼ユリ」は復活できるのか̶̶!?

第19話 めざせアベック優勝

インターハイの岩手県予選が開始された。開陽学園高校が目指すのは男子・女子・団体・個人の「完全優勝」だ。周囲の期待も受けつつ、六三四と嵐子は難なく決勝戦まで進出していく。だが、念願の「アベック優勝」を目前にして嵐子の様子がどうもおかしい……？

第20話 六三四の道嵐子のこころ

六三四の母・佳代と八重樫の結婚式が決まった。式には六三四の幼なじみ・もなみも駆けつける。もなみは今、乾のことで悩んでいた。そして嵐子もまた、自分の中に芽生えていた、六三四への想いに困惑していた。そんな嵐子の気持ちを知る由もない六三四は̶̶。

第21話 剣と青春の嵐

インターハイを間近に控えた六三四の前に、謎の男たちが現れる。彼らに導かれるまま、六三四は警察学校の道場へと辿り着く。かつて六三四の父が助教をしていた道場で今、助教を務めているのはなんと大石だった。大石がこのタイミングで六三四を呼んだ目的は？

第22話 熱剣若き剣士たちの闘い

インターハイ男子個人戦が始まった。順調に勝ち進む修羅。彼が目指しているのはもちろん、史上初の三連覇だった。本命は修羅、対抗馬は日高剣介とみられる状況下で、六三四や乾も地道に勝ち上がっていく。そして三回戦、六三四と乾が早くも直接対決することに！

第23話 剣よ夢よ栄光の六三四と修羅

修羅と有働の戦いは、残り時間あとわずか。修羅は修行で会得した技で、有働を倒す。修羅の目的は三連覇などにはなく、あくまで六三四と勝負をつけることだった。今ここに、運命の決戦が始まる。青春のすべてを懸けて、対峙する六三四と修羅。勝負の行方は？