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宇宙海賊キャプテンハーロック  第37話 赤いセーターの涙

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宇宙海賊キャプテンハーロック
宇宙海賊キャプテンハーロック (配信数42話)

西暦2977年、高度に成長した文明と繁栄に酔いしれた人類は怠惰な平和をむさぼっていた。そんなある日、宇宙のどこからか日本のある地域に巨大なペナントがうちこまれた。人々は、これを最近出没している宇宙海賊のしわざだと考えた。しかし、大ペナントは未知の宇宙人が地球侵略の目標として打ち込んだ電波灯標であった。そしてこのことに気付いた人間が二人いた。一人は科学者・台羽博士。もう一人は宇宙海賊キャプテン・ハーロックであった。が、その途端、台羽博士が殺害されてしまう。殺したのは無論、ペナントを打ち込んだマゾーンの女王ラフレシア…地球の危機を確信したハーロックはマゾーン宇宙艦隊との戦闘を開始する。一方、台羽博士の息子・正はハーロックとともに戦うことを決意し、アルカディア号に乗り込んだのだった…!

遙かな宇宙をまたにかけ、戦い続ける孤高のヒーロー
文明に溺れ、堕落した人類…
それでも地球を守るために戦いつづける男がいる…
その名は宇宙海賊・キャプテンハーロック!!!

ハーロック:井上真樹夫
台羽正:神谷 明
有紀蛍:川島千代子
ミーメ:小原乃梨子
ラフレシア:北浜晴子
ヤッタラン:大竹 宏
ドクターゼロ:八奈見乗児
ますさん:つかせのりこ
魔地機関長:緒方賢一
台羽博士:北川国彦
切田長官、ナレーター:柴田秀勝



原作:松本零士
協力 スタジオぬえ
企画:田宮 武、小湊洋市、小泉美明
製作担当:佐伯雅久
脚本:上原正三、山崎晴哉
チーフディレクター:りんたろう
演出:蕪木登喜司、福島和美、川田武範、他
キャラクター設計:小松原一男
美術設定:椋尾 篁
音楽:横山菁児
指揮:熊谷 弘
演奏:コロムビアシンフォニックオーケストラ
掲載誌:「プレイコミック」

©松本零士/零時社・東映アニメーション

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  • 第1話 宇宙にはためく海賊旗
    第1話 宇宙にはためく海賊旗

    「心配しなくていい」西暦2977年。人類は宇宙に進出するまでの科学技術を得て、ロボットによる惑星開拓、食糧生産などでこれまでにない飽食の時代を迎えていた。人々は政府から衣食住のすべてを提供され、催眠音波が仕込まれたテレビ映像によって反乱の意思を持たないよう飼いならされる。それにより政府の高官までも職務を放り出して競馬や娯楽に興じる日々を送っていた。宇宙海賊として地球全域にその名が知れ渡るキャプテン・ハーロックは、すっかり腑抜けた地球に危機感を覚えた唯一の人物。彼の言葉に耳を貸すのは、ハーロックが指揮する宇宙船「アルカディア号」のクルー以外はなく、「大いなる反乱者」として地球連邦政府警備隊の切田長官に目のかたきにされていた。そんな時、天文学者が次々と暗殺されるという事件が発生する。地球連邦はこれをハーロックの仕業と考えるが、それはまったくのえん罪だった。ハーロックだけは感じる、地球を何者かが狙っていると…

  • 第2話 未知からのメッセージ
    第2話 未知からのメッセージ

    「まゆ、君は天使の心を持った少女だ。だから花や小鳥を友だちにして暮らすべきなんだ」第七惑星を出発した輸送船団が正体不明の円盤に攻撃された。地球はこれをハーロックの仕業と考え、彼を捕縛するためにハーロックが「大切な友から預かった」という少女・まゆをエサにおびき出そうとする。一方、未知なる敵“マゾーン”と初めて交戦したハーロックと彼のクルーは、ついに侵略の手が迫って来たのかと警戒していた。そしてやはり侵略者の存在に気付き、警告のために首相官邸を訪れていた台羽博士と彼の息子・正と共に首相の説得にあたるが、腑抜けた首相に危機感はなく、ついに侵略者の円盤が地球に降り立ってしまう。

  • 第3話 紙のように燃える女
    第3話 紙のように燃える女

    「男なら、悲しむ前にやるべきことをやれ!」侵略者からの飛来物で都市圏はパニックに陥っていた。その様子に台羽博士や彼の息子・正と共に見守っていたクスコ教授は、その飛来物が侵略者の打ち込んだペナントで、地球の占有権を主張する「印」なのだと直感する。しかし再三の警告にも関わらず首相はまともに取り合おうとしなかった。そうしている間にも侵略者マゾーンの統率者は、ペナントの意味に気付いた者の殺害を部下に指示。台羽博士が最初の犠牲者になってしまう。ハーロックに救われた正は、女性の姿をした紙のように燃える侵略者・マゾーンへの復讐を誓うのだった。

  • 第4話 自由の旗の下に!
    第4話 自由の旗の下に!

    「誰のためでもない。俺の胸の中にあるもののためだけに戦うのだ」ハーロックに誘われたものの、彼が海賊ということもあり正はアルカディア号を降りた。その頃、クスコ教授はペナントに書かれた文字を解読し、首相たち政府高官にマゾーンが地球を狙っていること、彼女たちが地球を自分たちの第二の故郷だと思っていることを伝える。しかし首相たちはそれでもまったく興味を示そうとしなかった。絶望のクスコ教授は失意のままマゾーンの刺客に暗殺され、正もハーロックの仲間だと思われ政府に拘束されてしまう。危機を脱した正は政府に失望し、改めてハーロックと共に戦う決意をするのだった。

  • 第5話 はるかなる星の涯に…
    第5話 はるかなる星の涯に…

    「俺と一緒に同じ宇宙を見て暮らすんだ。そのうち、きっと輝いて見えるようになる。暗黒の星が…」アルカディア号のクルーになったものの、ハーロックに「今は何もしなくていい、ブラブラ遊んでいろ」と言うだけで正は戸惑うばかり。しかもクルーは皆、好き勝手に遊んでいるばかりで、正が持つアルカディア号のイメージとは正反対だった。失望感に苛まれたこと、ずっと狭い空間にいたことで正は軽いノイローゼ状態になってしまう正。彼はその中で、かつて母が海王星の衛星トリトンで事故死したことを思い出す。マゾーンの攻撃があったのはそんな時だった。アルカディア号はマゾーンのひとりを捕虜にするが、彼女はためらいもなく艦内で自爆してしまう。

  • 第6話 幻のマゾーン
    第6話 幻のマゾーン

    「女王ラフレシア…幻の敵だが、恐ろしい相手だ…」「女王ラフレシア」…そう言い残してマゾーン兵士は自爆した。さらなる情報収集の必要性を感じたハーロックは、正の適性を確認するためにもマゾーンの戦闘艇を撃墜させ、その残骸をクルーに回収させる。そして残骸の解析結果から、マゾーンが古代の地球に干渉していた可能性を導き出すのだった。一息ついたハーロックは、地球で連邦政府の監視下にあるまゆに手紙を出すことにした。そして大胆にも政府を脅し、自らが停泊している第一海賊島に返事を送るよう指示する。しかし返事が来たのも束の間、海賊島に侵入したマゾーンが自爆したため、島は跡形もなく爆破されてしまう。

  • 第7話 海底のピラミッド
    第7話 海底のピラミッド

    「例え許しがたい敵だとしても、使命のために倒れた者には最大の敬意を表する」宇宙から見た地球がおかしな反応を示していたため、ハーロックたちはその調査のために魔の三角地帯として有名なバミューダ海域へと向かった。彼らは海底でマゾーンが建設したと思われるピラミッドを発見したハーロックたちは、内部探査を行ってマゾーンが植物性の生命体であることを推測する。さらにマゾーンが地球全土に潜伏していることを突き止めると、首相が警告を無視したこともあって独自に掃討作戦を開始した。そしてまゆの身辺にもマゾーンがいることを突き止め、それも排除するのだった。

  • 第8話 女王の宇宙艦隊
    第8話 女王の宇宙艦隊

    「帰って女王に伝えろ、このキャプテン・ハーロックはマゾーンの中心まで乗り込んでいくぞ、とな」ペナントとピラミッドから発せられた信号。それはマゾーン本隊を誘導するものだった。直接対決を予感したハーロックは、アルカディア号を設計した親友の娘・まゆを守るのが使命だと再認識し、面会のために一度地球へと戻る。そして気持ちも新たに外宇宙へと飛び出すと、彼らに警告を発するために現れた高官を捕虜にするのだった。ハーロックは彼女を見逃すものの、復讐に燃える正はそれを許さず追撃に入る。しかし撃墜に成功した正は遭難してしまい、一時的な幼児退行現象に見舞われてしまった。その間にアルカディア号は先遣部隊と始めての戦闘を展開する。

  • 第9話 戦慄の植物生命体
    第9話 戦慄の植物生命体

    「最後の最後まで撃ちまくれ! 例えひとりでも多くのマゾーンを倒すのだ!」捕虜の頭髪サンプルから、同様の樹液を持つ植物が古代遺跡周辺に分布していることを突き止めるドクター・ゼロ。そこでハーロックは古代遺跡とマゾーンの関係を解明するべく、正とヤッタラン副長に火炎土器の調達を命じる。そして火炎土器が記憶回路の役割を果たしていることを突き止めたのだった。しかし膨大なエネルギーが必要なため分析は後回しにされ、今度は特に分布が集中する南米のジャングルが調査の対象になる。ハーロックと正はそこで植物に擬態していたマゾーンに攻撃されるものの、ヤッタラン副長の機転でどうにか危機を脱するのだった。

  • 第10話 謎の惑星に迫れ
    第10話 謎の惑星に迫れ

    「これが海賊式・無法戦闘だ」マゾーンが地球全土のジャングルで眠りについていることを確信したハーロックは、一度海賊島に戻ることを決意した。そこへ、南米で部下を殺されたアレルギアスが復讐戦を仕掛けてくる。その最中、相手のパイロット・ローラの顔を見た正が、一瞬ミサイルのトリガーを引くことをためらってしまった。アルカディア号の体当たりで勝利を勝ち取るものの、その「迷い」に動揺する正。一方、ハーロックはマゾーン母艦の破片に金星の土が付着していたことで進路を金星へと向ける。しかし金星の基地ではアレルギアススが手ぐすねを引いて待ち構えていた。

  • 第11話 ローラが金色に輝く時
    第11話 ローラが金色に輝く時

    「現実から目をそらしてはならぬ。美しいものが敵だということを、この際はっきりとしるべきだ」金星へと順調に航行を続けるアルカディア号。その途中、ハーロックたちはマゾーンの遭難船を発見し、艦内からパイロットのローラを捕虜として救出した。しかしこれまでの兵士が自爆していたのに対し、ローラはただ不気味な笑顔を見せるのみ。そんなローラに対しハーロックは正を監視につけた。ひと目見た瞬間から、いつでも殺す準備はできていると殺気をみなぎらせる正。しかしローラの催眠術で彼女を死んだ母親だと思わされた正は、うかつにもアルカディア号のことを喋ってしまった上、まんまと金星に脱出させてしまう。

  • 第12話 母よ、永遠なれ
    第12話 母よ、永遠なれ

    「男には乗り越えねばならぬものがある。誰の助けも借りずに、自分ひとりで」ローラに艦のことを教えてしまったことで正は自責の念にかられていた。そして次こそは絶対に撃ち損じないぞと訓練に励む。一方、金星の大地を調査していたアルカディア号は、化石大陸でナスカの地上絵を思わせる幾何学模様を発見した。そして基地らしき施設へと上陸し、一億八千万年より以前に書かれた地球に関する書物を発見する。そこへ奇襲攻撃を仕掛けてくるアレルギアス軍。打倒ローラを誓う正も出撃して、両軍は激しい戦闘を展開した。その中で正はローラが見せた母の幻影に打ち勝ち、見事ローラ機を撃墜。アレルギア軍を敗北に導く。

  • 第13話 死の海の魔城
    第13話 死の海の魔城

    「これが海賊式のやり方だ!」サルガッソ海から放たれた3番目の信号を調査するべく、アルカディア号は地球に引き返した。そこで待ち受けていたマゾーンの刺客・魔女アマンは、1945年当時の旧日本軍艦隊を使って攻撃を開始する。その摩訶不思議な現象に疑問を抱いたハーロックは、事の真相を探るべく海底調査を開始。そこでマゾーンの基地を発見した。しかし内部ではアマンが待ち構えており、一日が地上の一年に相当する基地内でクルーの全員が眠らされてしまう。このままでは、起きた頃には地球は侵略された後…。しかしひとりでに動き出したアルカディア号に助けられ、どうにか脱出する。

  • 第14話 スフィンクスの墓標
    第14話 スフィンクスの墓標

    「こっちの方向から聞こえてくる。こっちの方向にまゆがいる!」まゆが切田長官に連れ出された。必死になって行方を探すハーロックに、切田長官からのメッセージが届く。「エジプトのカイロまで来い」「セスナ機に乗れ」「アルカディア号を死霊の谷に着陸させろ」…。ようやくスフィンクスまで辿り着いたハーロックに対し、まゆを連れた切田長官は彼の父親が家族を犠牲にしてまで発見したものを見せる。それは大昔にマゾーンが残した超兵器だった。それでハーロックとアルカディア号を亡き者にしようと考えた切田長官だが、ひとりでに動きだしたアルカディア号によって阻止されてしまう。

  • 第15話 悲恋!北極オーロラ
    第15話 悲恋!北極オーロラ

    「俺には40人の仲間がいる。無敵の戦艦アルカディア号もある」まるで滑走路のようなオーロラを発見したアルカディア号は北極に来ていた。上陸班のうち、ハーロックとミーメは人影を発見。そこでハーロックを殺すために10年も待ち続けたというマゾーンの戦士・オーロラと遭遇する。罠にかかったアルカディア号がクレパスに押しつぶされようとする中、オーロラと対峙したハーロックは彼女から愛を告白されていた。それは10年間、彼のことだけを胸に抱きつづけたオーロラの妄想の結果だった。しかしハーロックの危機をミーメが救い、顔に傷を負ったオーロラは彼の前から姿を消す。

  • 第16話 蛍・わかれうた
    第16話 蛍・わかれうた

    「これは有紀くんの問題だ。有紀くんが片付けなければならない問題だ」オペレーターの有紀蛍は両親の墓参りに訪れていた。そこへ父の元弟子・一也がやって来る。かつて蛍の父親は、機械に囲まれることのない、地球とまったく同じ環境のスペースコロニーを作ろうとしていた。しかし実験は失敗して父は絶命し、唯一の生存者である一也は父を非難した。だが今はそれを過ちと認め、研究を引き継いだという。しかしアルカディア号を降り、一也の実験を手伝おうと決意した螢は裏切られてしまう。何と彼はマゾーンのスパイだったのだ。真実を知った螢は一也と対決し、自らの手で彼を葬る。

  • 第17話 白骨の勇者
    第17話 白骨の勇者

    「我々は共にこの艦で死ぬことを誓った同士だ。ひとりの苦しみは全員の苦しみだ」宇宙空間でメッセージボトルを回収したアルカディア号は、SOSを発したブレーブス号の艦長・山中を助けるために馬の首星雲へと針路を取った。山中は機関長・魔地のかつての上司でハーロックも一目置く戦士。魔地はそんな山中を尊敬していたが、ある日、魔地夫人をマゾーンだと見抜いて射殺したことがあったため、ケンカ別れをしたような状態にあった。それでも魔地はかつての上司を今でも尊敬しており、一刻も早く現場に向かおうとする。だがすでに山中は舵を握ったまま白骨と化していた。

  • 第18話 魔の幻影戦士
    第18話 魔の幻影戦士

    「下手な同情は、かえって機関長を駄目にする」艦内に突如出現したマゾーンたち。最初はただの映像だと油断していたが、次に現れたのが実体だと知って戦闘状態に入る。その最中、機関長は敵のひとりが、かつて夫人を失った際にマゾーンに連れ去られた娘・ミドリであることに気付く。しかし彼女を取り戻すことだけを願ってアルカディア号に乗り込んだ機関長に、ミドリことマゾーンの指揮官パトラスは冷徹に言い放つ。「マゾーンは父を必要としない」と。その一言で過去への想いを断ち切られた魔地は、パトラスが逃げていった戦艦へのとどめを自らの手で刺すのだった。

  • 第19話 女王ラフレシアの罠
    第19話 女王ラフレシアの罠

    「罠にはまって見せるのも、また面白い。共に白骨と化すか」アルカディア号にいるはずの42人目のクルー。マゾーンはその正体を探ろうと、馬の首星雲に到着した一同の心を読み取ろうとした。しかし結局正体は判明せず、次の手段を講じることとなる。一方、山中がマゾーンの基地だと思っていた光が、実は若い星群であることにハーロックたちはようやく気付いていた。しかし拍子抜けする暇もなく、マゾーンが仕掛けた彗星に襲われてしまう。この危機を、補給のために後方につけていたデスシャドウ島を盾にすることで脱するアルカディア号。女王ラフレシアは立体映像でハーロックの前に現れると、「まいた種に挑戦されるとは」と謎の言葉を残して消えるのだった。

  • 第20話 死滅のジュラ星
    第20話 死滅のジュラ星

    「とんだところで酒飲みが役立ったな」ミーメの惑星は、かつて核戦争で滅亡したジュラという惑星だった。しかし久しぶりに故郷に立ち寄ったミーメとアルカディア号は、またもやマゾーンの罠にかかってしまう。見る者によって姿を変える不思議な花を収容したばかりに、倒れてしまうクルーたち。しかも回復を待たずにマゾーンの戦闘部隊が襲来し、一度はピンチに陥ってしまう。その卑怯なやり方に怒りを露わにしたミーメは、ハーロックと共にマゾーンの基地があると思われるポイントへと急行する。そこでかつての親友フーレと再会したミーメは、実は彼女がマゾーンで、核戦争を引き起こした張本人だと告白され、怒りも露わに直接対決をするのだった。

  • 第21話 ゴーラム!悲劇の戦士
    第21話 ゴーラム!悲劇の戦士

    「歴戦のつわものに敬意を表する。これが俺のやり方、敵味方の区別はない」アルカディア号を襲った隕石群。その中に潜伏していたマゾーン兵が艦内に侵入してきた。しかし彼らはアルカデイア号に敵対心を抱く者ではなく、マゾーンに侵略され、戦闘訓練を受けた別の惑星の住人だった。兵士・ゾルを捕虜として捕えたにも関わらず、あくまで敬意を表して最高の待遇を与えるハーロック。彼らはゾルの故郷に伝わる、真の勇者に捧げる「ゴーラム」という言葉を交換しあい、強い信頼で結ばれるのだった。しかし人質をとられていたゾルは、ハーロックにマゾーンの秘密を記録した記憶器だけを残し、マゾーンの巨大戦艦に特攻して果ててしまう。

  • 第22話 宇宙の墓場・デスシャドウ
    第22話 宇宙の墓場・デスシャドウ

    「残酷さを秘めた限りなく美しいもの…それが宇宙の海だ」デスシャドウ島に戻り、ゾルの記憶装置から女王ラフレシアの旗艦がとてつもなく大きいことを知るハーロックたち。彼等は火星にもペナントが打ち込まれたことを察知して、ただちに現場へと向かった。しかしそこが宇宙の墓場・デスシャドウだったと知らず、またもやマゾーンの罠にはまってしまう。惑星の力場に捕らわれて動けないばかりか、エネルギーを吸収されてまさに万事休す。このチャンスにマゾーン軍が攻撃を仕掛けてくるものの、何者かがデスシャドウの特性を打ち消したため、アルカディア号は逆転勝利を収めることに成功する。

  • 第23話 ヤッタラン、プラモ狂の詩
    第23話 ヤッタラン、プラモ狂の詩

    「蟻の穴から堤も崩れる」戦闘に勝利したハーロックは、ヤッタラン副長に捕虜の確保を命じた。しかし逆にヤッタランはマゾーンに捕らわれてしまう。彼とは小学生の頃からの知り合いというドクターは、ヤッタランが稀に見る秀才だったこと、アルカディア号の構造をひと目で見抜いた過去をクルーに打ち明けた。そんなヤッタランからの情報収集を指示されたマゾーンのエルザは、彼のプラモ好きを利用し、プラモ競争を持ちかけることでアルカディア号の忠実な縮小モデルを作らせようと考える。しかしそれが完成する頃にハーロックたちが現れ、ヤッタランは奪い返されてしまう。

  • 第24話 純愛流れ星
    第24話 純愛流れ星

    「ぶてと命じたのはゾルだ! 君の父さんだ!」マゾーンから脱走したゾルバとルシアは、ゾルバが戦士ゾルの息子、ルシアがマゾーンの看護兵という驚きのカップルだった。二人を保護したアルカディア号のクルーはルシアをスパイだと疑うものの、マゾーンが本気で二人の奪還を展開していたためようやく彼女を信じるようになる。そこへ仕掛けられるマゾーンの総攻撃。母の処刑で一度は落ち込むゾルバだが、ハーロックの叱咤で勇気を取り戻し、自ら囮になることで艦隊の攻撃からアルカディア号を守ろうとする。そして撃墜された二人は、まるで流れ星のように儚く散っていくのだった。

  • 第25話 ドクター・ゼロとミー
    第25話 ドクター・ゼロとミー

    「賭けだ。だがこの賭け、勝ってみせる!」ゾルバとルシアが惨殺されたことで、ドクター・ゼロの憤りは頂点に達していた。そのためアルカディア号が磁気嵐にまぎれて敵艦隊の中心部に突っ込む作戦に出ると、愛猫のミーを食事係のマス婆さんに預け、自ら戦闘機で出撃してしまう。そしていつの間にかコクピットに潜り込んでいたミーと共に、死をも覚悟で激しいドッグファイトを展開するのだった。その矢先、ハーロックは撃墜にかかった母艦が実は客船であると正に知らされがく然とする。マゾーンはただの侵略者ではなく、移住の場を求めて旅するキャラバンでもあったのだ。

  • 第26話 はるかなる長い旅
    第26話 はるかなる長い旅

    「お前は俺の中の眠れる獅子を起こしてくれた!」ハーロックの粘り強い抵抗により、マゾーンの軍部と民間人の間にわずかな溝が生まれていた。民間人を足手まといと感じ、切り離そうとする一部の軍人。その一方で長旅に絶望し、もっと楽に移住できるM-31星雲・ベータ星に進路を向けようとする科学者・テシウスと彼女が率いる民間人。しかし女王の意思はあくまで軍と民間がまとまって地球に移住することに変わりはなかった。そしてハーロックとの戦闘の隙にキャラバンを離脱したテシウス一派に制裁を加えるため、有能な部下であるクレアを差し向けると、彼女に自爆させてテシウスたちを葬ってしまう。

  • 第27話 アルカディア号の意志
    第27話 アルカディア号の意志

    「女王ラフレシアは心あるマゾーンだ」ハーロックの執拗なまでの抵抗に理由があると直感した女王ラフレシアは、地球の潜入部隊にその理由を調査させた。そして切田長官を脅し、まゆという存在を知る。一方、マゾーンと遭遇したことでハーロックの警告をようやく信じた切田長官は、この地球の危機を救うべく首相に提言していた。しかし首相が今さらマゾーンの存在に脅威を感じるはずもなく、長官はようやくハーロックの焦りを理解する。その頃、空中分解寸前のマゾーンを見かねたラフレシアは、ハーロックに「卑怯者」と言われることを覚悟でまゆの誘拐を指示。切田長官が抵抗するもののマゾーンに連れ去られてしまう。

  • 第28話 ユリシーズの星雲
    第28話 ユリシーズの星雲

    「人類は二人から始まったのだ」まゆを奪還するため、ハーロックは艦の「意思」にその行き先を託した。そしてユリシーズ星雲の七つの惑星の中から「人間の星」に針路を決める。そこにはアイン博士と30人の人間が移住した、まるで南国の楽園を思わせる村があった。そこで休息を楽しんだハーロックたちは、ここしばらくUFOが頻繁に出没していると聞いて調査を開始する。だがここにもマゾーンの手が伸びておりハーロックたちは攻撃されてしまった。しかも住民を装っていたミユがマゾーンの本性を現し、アイン博士を脅して気象操作装置で異常気象を引き起こしたため、村はカインとビーナの若い二人を残して壊滅してしまう。

  • 第29話 虹の星の死闘
    第29話 虹の星の死闘

    「男は戦いの中でひとつひとつ覚えていく」暇を持て余すアルカディア号の元に、突如飛来した一機のマゾーン戦闘機。まゆの手がかりが掴めるかも知れないと判断した正は、単身その戦闘機を追って虹の星で遭難してしまう。そんな正を救ったのは、マゾーンの民間人たちだった。自由を求めて脱走したという彼女たちの言葉に戸惑いつつ、少女グリンカと友だちになる正。これまでマゾーンに憎しみしか抱かなかった彼だが、草笛を通じてグリンカと急速に仲良くなるのだった。しかし正は、最初から自分をだますつもりでグリンカたちが近づいたことに気付いてしまう。危機一髪でハーロックに助けられた彼は、過ちを通してまたひとつ成長するのだった。

  • 第30話 わが友わが青春
    第30話 わが友わが青春

    「こうなると分かっていたら、あの時ウイスキーにしたのになあ」海賊島のドックでアルカディア号を修理する間、ハーロックは正とトリさんが見つけたメガネを見つめ、その持ち主でアルカディア号を建造したという男に想いを馳せていた。ハーロックがその人物・大山トチローと出逢ったのは、ユリシーズ星雲の酒場だった。意気投合した二人だが、彼らに接触した謎の女性・エメラーダの手引きで、悪名高いバッド鉱山に送られてしまう。実はエメラーダはそこに送り込まれた弟・ジミーを助け出すために二人の力を必要としていたのだ。その後、彼らの活躍で鉱山は開放され、結婚したトチローとエメラーダの間にまゆが生まれることとなる。

  • 第31話 アルカディア号建造秘話
    第31話 アルカディア号建造秘話

    「俺たちはいつも一緒だ、このアルカディア号と共にある」ラフレシアがアルカディア号の捜索に血まなこになっている中、海賊島ではアルカディア号の補修が急ピッチで進められていた。その最中、ハーロックはアルカディア号の誕生秘話を正に告白する。当時からの因縁である切田長官は宇宙海賊ハーロックの捕獲に躍起になっており、そのため有能な科学者であるトチローを捕えて戦艦を建造させようとしていた。しかし開拓惑星ヘビーメルダーに潜伏していたトチローは、切田長官の部隊に取り囲まれるピンチをハーロックに救われ、直前で完成したアルカディア号で逃亡してしまう。安心したハーロックたちだったが、銃弾を受けたトチローは命を落とし、彼と共にいたいと願ったエメラーダは娘のまゆをハーロックに託して、宇宙葬にされたトチローの棺桶を追ってしまう。

  • 第32話 星笛が呼ぶ
    第32話 星笛が呼ぶ

    「俺にとって、まゆあっての地球だ」マゾーンは、まゆを囮にハーロックを風の惑星におびき寄せ、アルカディア号共々強力な地雷で吹き飛ばそうと画策していた。その頃、次の目的地を特定できずにいたアルカディア号に、マゾーンが地球に先遣部隊を送ったとの報告が入る。クルーに地球へ引き返すよう提言されるハーロック。しかしまゆの捜索を第一に考える彼はその意思を変えることなく、まゆのオカリナが聞こえてくると言う風の惑星へと針路を取った。彼らはアルカディア号にやどるトチローの意識でマゾーンの罠をくぐり抜け、ようやくまゆの奪回に成功するかに見えたものの、その時すでに彼女は他の惑星へと移された後だった。

  • 第33話 たった一人の突撃!
    第33話 たった一人の突撃!

    「男が死に場所を求めていく時、余計な口出しはするな」マゾーンの存在を知って以来、切田長官は諦めず首相にその危機を伝えていた。しかし相変わらず首相はそれを疎ましがるばかりか、クーデターを起こしかねない危険人物だと思い始める。そんな時、切田長官は酒場で大田原元長官と再会した。彼こそ自分の夫人がマゾーンだと知り、射殺したせいで殺人の罪を背負わされた前任の長官だった。彼は切田からマゾーンの進撃を知らされると、戦闘機で単身出撃してアルカディア号に接触する。そして誤解で別れたかつての恋人・マス婆さんに最後の言葉を残し、マゾーンの軍勢へと突っ込んでいった。ハーロックはそんな大田原に敬意を表し、まゆ奪回を改めて誓う。

  • 第34話 銀河子守唄
    第34話 銀河子守唄

    「いよいよ決戦だな、ラフレシア…」人工引力装置に捕まってピンチのアルカディア号。それでも危機を切り抜け、マゾーン基地でついにまゆを保護する。しかし彼女は捕虜になっていた間のトラウマで、オカリナを吹き続けなければ恐怖感で押しつぶされるという精神的な障害を負っていた。睡眠させようにも脳が活性化しているため、オカリナを吹き続けるまゆ。このままでは遅からず命を落としてしまうという状況で万策尽きたハーロックは、彼女の父親・大山トチローの人格が移植された中枢コンピューターに助けを求める。そしてコンピューターが唄った子守唄で、ようやくまゆを眠らせるのだった。

  • 第35話 美しき謎の女
    第35話 美しき謎の女

    「まゆ、おいで。地球がきれいだよ」まゆの奪回に成功し、あとは女王ラフレシアとの決戦を残すのみ。そんな艦にまゆを乗せてはおけないと、彼女を地球に置いていくことを決断する。その頃、しきりに首相にマゾーンの脅威を訴えていた切田長官が、首相秘書の波野静香の策略で反逆罪に問われていた。翌朝の死刑が確定され、万事休すの切田。しかしそれを救ったのも静香だった。切田は自分のために脱走を手引きした静香を警察の手から守ろうと、かつてのライバル・ハーロックに助けを求める。切田に頭を下げられたハーロックは、静香を安全なところまで届けると約束するが、それこそ静香が狙っていたものだった。

  • 第36話 決戦前夜
    第36話 決戦前夜

    「この静けさの中にも、すでに炎が渦巻いている」アルカディア号に保護された波野静香は、その美しさで瞬く間に艦内のアイドル的存在となる。しかし彼女は女王ラフレシアが送り込んだスパイだった。艦内の様子をイヤリングのカメラで撮影した静香は、次いで、ハーロックの真意を計りかねている女王の命令で彼の心を探ろうとする。しかしハーロックは色仕掛けにも乗らず、まるで静香の正体を見抜いていたかのようにラフレシアを挑発した。その言動をイヤリングの通信機で聞いていた女王は激怒。ついに大艦隊を差し向ける。その最中、静香はアルカディア号の42人目のクルーが、大山トチローの人格がインストールされた中枢コンピューターであることに気付く。

  • 第37話 赤いセーターの涙
    第37話 赤いセーターの涙

    「宇宙は寒いぞ…」ハーロックたちに既に正体がバレているとラフレシアから聞かされた静香は、任務失敗の責任を取らされ見捨てられた。一度は彼女をアルカディア号から追放したハーロックだが、彼女が制裁の名のもとに味方からも攻撃される姿を見て情けをかける。再びアルカディア号に収容され、傷の手当てまで受ける静香。だが彼女はその温情に反して、またもや中枢コンピューターの爆破工作を画策し、駆けつけたハーロックの最後の一撃で命果てるのだった。実は静香はハーロックを愛し始めており、任務の失敗で生きていけないのなら、愛するハーロックの手で死にたいと願ったのである。

  • 第38話 さらば!まゆ
    第38話 さらば!まゆ

    「切田長官は約束してくれた。俺は、男の約束を信じる」地球のマゾーン遊撃隊がついに攻撃を開始した。抵抗する術も気力もなく、瞬く間に制空権を奪われる人類。電磁嵐を利用することで先行するマゾーン本体を追い越したアルカディア号は、まゆを安全な場所へと避難させるべくスクールへと急いだ。そして「幼い切田を育てた、エジプトのハッチ長老なら安心して預けられる」と、切田にまゆを託す。二人を護衛する戦闘機隊とマゾーン軍が交戦状態に入ったため、道中で負傷してしまう切田。それでもアルカデイア号の援護でどうにか目的地へと到着するのだった。そこでハーロックは、まゆに中枢コンピューターこそ父の現在の姿であることを告白する。

  • 第39話 壮絶!長官死す
    第39話 壮絶!長官死す

    「飲みたまえ、そして話すがいい。人は時として饒舌を必要とするものだ」まゆを救うために負傷した切田は、艦内で手当てをうけたまま共に宇宙へと飛び立った。そして迫る最終決戦を前に、自らの心境をハーロックに告白する。犯罪者の烙印を押された自分が不良少年たちに助けられたこと…その彼らのために未来を残したいと思うようになったこと…。共に戦う意思を示した切田は戦闘で大活躍し、艦内に侵入したマゾーン兵との白兵戦でも獅子奮迅の戦いを展開する。だが数で圧倒されるピンチに直面すると、ともに防衛線を張っていた正とヤッタラン副長を救うために自らの命を犠牲にしてしまうのだった。そんな切田をハーロックは敬意をもって葬る。

  • 第40話 その時天使は歌った
    第40話 その時天使は歌った

    「お前と一杯やりたいのだ、戦いが終わったらな」小競り合いを繰り返し、いよいよ始まる本体との戦い。しかしマゾーン軍は病院船に偽装して艦内への侵入を企てるなど、卑怯な手段もいとわず死に物狂いで潰しにかかってくる。そんな中、盾にされていた市民船を誤って攻撃してしまったハーロックたちは、内部で妊婦を救出した。その敵味方を越えた崇高な行動に、マゾーン軍も女王の攻撃命令を無視して待機。妊婦の出産が終わるまで、双方とも休戦を守った。その両軍の想いが通じたのか、妊婦は無事に出産を終える。この一件で改めてハーロックの器量の大きさを感じた女王は、もう小細工は通じないとハーロックとの一騎討ちを決断した。

  • 第41話 決闘!女王対ハーロック
    第41話 決闘!女王対ハーロック

    「花を咲かせようと思ってね。未来の花を」無数の砲火を潜り抜け、ついにアルカディア号は女王艦に突入した。ヤッタラン副長ひとりを艦内に残し、女王艦内へと総攻撃をかけるクルーたち。その最中、ハーロックは自ら戦闘衣装に身を包んだ女王ラフレシアと対峙した。マゾーンの霊体に邪魔されつつ、ハーロックは地球の未来のために、女王ラフレシアは夢を潰した男に復讐するために剣を交える。そしてアルカディア号の中に宿る「友」の援護で勝利したハーロックは、ラフレシアにも赤い血が流れていることに気付いて彼女と彼女の国民を逃がそうと思うのだった。しかし女王は最後に告げる「私は、去る…」と。

  • 第42話 さらば宇宙の無法者
    第42話 さらば宇宙の無法者

    「まゆ、この焼けた野原に花を植えなさい。そして小鳥や蝶を呼び戻すんだ。台羽、歴史を作れよ」マゾーンの侵略を阻止して地球に凱旋したハーロックたちだったが、彼らを待っていたのは地球追放命令だった。正たち若者のために海賊の解散を考えていたハーロックは、クルーだけでも恩赦を与えて欲しいと首相に頼むが、それすら拒絶されてしまう。そんな時、地球に眠っていたマゾーンが一斉に蜂起した。女王の言葉がこのことを暗示していたとハーロックは気付くが、時すでに遅く都市は廃墟と化してしまう。助けてくれと泣きつく首相を追い払ったハーロックたちだが、彼らは地球の未来のために最後の戦いを挑む。そして再び平和を取り戻すと、廃墟と化した地球を正たちに託し、自らは宇宙へと戻って行くのだった。

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