人類に知恵と安寧をもたらした存在――“魔女”。
しかし、リディア帝国の“超産業革命”は魔法を凌駕する科学文明を生み出し、魔女は進歩を阻害する“敵”と見做されてしまう。
かくして“魔女狩り”が始まった。魔女クロエに育てられた人間アドニスは最愛の師を奪われ、同族である人類への復讐を誓う。
絶望を糧にした修羅は、殺戮の果てにいかなる“救い”を見いだすのか――。
■キャスト
アドニス:石川界人
ドロカ:和氣あず未
クロエ:白石涼子
ヤマト:日野聡
ユキ:遠野ひかる
シロウサギ:谷山紀章
■スタッフ
原作:yoruhashi (マッグガーデン「月刊コミックガーデン」「MAGCOMI」)
監督:元永慶太郎
シリーズ構成:鴻野貴光
キャラクターデザイン:加藤裕美
プロップデザイン:村山章子
銃器デザイン:松田未来
美術監督:栫ヒロツグ(鹿児島ラメカヒリム)
美術設定:山口大悟郎(鹿児島ラメカヒリム)
三浦 智(鹿児島ラメカヒリム)
色彩設計:松山愛子(颱風グラフィックス)
2Dワークス:矢崎宏幸
CG監督:遠藤 誠(トライスラッシュ)
撮影監督:今泉秀樹(颱風グラフィックス)
編集:木村祥明
音響監督:えびなやすのり
音楽:櫻井美希
兼松衆
中村巴奈重
音楽制作:日音
アニメーション制作:横浜アニメーションラボ
製作:「はめつのおうこく」製作委員会
リディア帝国の追っ手から逃げ続ける“氷結の魔女”クロエとその弟子アドニス。よき隣人だった魔女は今や人類の敵と見做され、2人は平穏な生活を求め魔女に寛容な国を探していた。逃亡生活の中、2人は互いの“想い”を吐露するも、突然謎の力に包まれ…!?
魔女狩りから10年後――。奴隷の少女ドロカにより、偶然にも封印から解き放たれたアドニス。羽根筆を奪還したアドニスは、記述式召喚魔法によって帝国首都に混乱と災禍をもたらす。「さて殺すか。国民全員」。復讐を果たすべく、人類への蹂躙を開始する…。
クロエを生き返らせるという衝撃の提案をアドニスにするも、敵の狙撃で倒れたドロカ。一縷の望みが潰えたアドニスは怒りに任せ、様々な術式を展開する。一方、帝国軍はかつて魔女狩りの際に魔法を無効化した、魔法光子抑制装置を再起動させようとしていた。
瀕死のアドニスが目を覚ますと、そこは楽園のような「魔女の国」。長であるオフィーリアは、クロエとの思い出や魔女の神秘を語るのだった。自身の記述式召喚魔法で、クロエが蘇る…。愛する人を取り戻すための鍵となった魔女の愛弟子は、復活の儀式に臨む。
クロエは復活ならず。その目論見が外れ困惑を隠せない魔女たちは、口々にアドニスを非難する。だがアドニスの決意は固く、オフィーリアは剥き出しの敵意と本性をあらわに…。そんな中、魔女の国に異常事態が発生。謎の光が浮かび、招かれざる客がやってくる!
リディア帝国保安局局長・ヤマトとの熾烈な戦い。アドニスの絶体絶命の危機を救ったのは、ドロカの愛の魔法「束縛」だった。周囲の動きを封じたドロカは、「仲直り」を提案する。戯言のような提案に激昂する両者を尻目に、それでも信念を貫くドロカだが…!?
月面から地表へと降り立ったアドニスとドロカ。復讐のためなら自身を含めあらゆる犠牲を厭わないアドニスのやり方に納得できないドロカは、なんとしても負の連鎖を止めるべく、必死に言葉をかける。想いが平行線を辿る中、謎の集団が2人に迫りつつあった。
ゲーテの崩御により、新たな皇帝が即位する。全国民が注目する中、スポットライトを浴びてステージに登場したのは王妃だったドロテーア。新皇帝となる彼女が、そこで見せたものとは…。一方、諜報局局長・シロウサギは、自らアドニスの行方を追っていた。
次なる目的地・都市国家マムタは、すでに廃墟となっていた。危険であっても正義感で先走るドロカを見て、その危機感のなさに怒るアドニスは、仕方なく1人で謎の嬌声が響くホテルを探索する。こっそりあとをつけるドロカだったが、2人がそこで見たものは!?
想定以上の早さでシロウサギに捕捉されたアドニスとドロカ。不気味な雰囲気を漂わせるその刺客は、銃撃をものともしないほどの反応速度と超人的な身体能力でアドニスを圧倒する。わずかにできたシロウサギの隙を突くドロカは、愛の魔法「束縛」を試みるが…。
眼球を潰され、悶えるドロカ。その光景に処刑されたクロエを重ねるアドニス。シロウサギはそんな2人をあざ笑うかのように残虐さを増していく。アドニスはかろうじてドロカを救い出すが、彼女の出血が止まらない。覚悟を決めたアドニスの行動に、ドロカは……。
ドロカの愛の魔法「騎士化」で“姫”の騎士となり、圧倒的な魔力と力でシロウサギを追い詰めていくアドニス。生身の人間には決して耐えられぬ程の威力を秘めた、巨大な術式を見て驚愕するシロウサギ。それは、アドニスとクロエがかつて“約束”した魔法だった。