玄野計は、ちょっと斜に構えていて無気力、女の子の事位しか考えていない16歳の高校生。
ある日、地下鉄のホームで小学校時代の同級生・加藤勝が、線路に落ちた男を助けようとする現場に遭遇し、そのまま加藤とともに電車ではねられる。即死…と思われた二人は、瞬時にしてマンションの一室に移動する。そこには巨大な黒い球体と、玄野たちと同様に「死んだはずの」人間が集まっていた。
「ガンツ」と呼ばれる球体は、玄野たちに武器を与え、宇宙人と戦うというミッションを課せるのだった。
宇宙人の正体、この世界の謎、明らかにオーバーテクノロジーな武器、他の人間に姿が見えない事、消えた自分たちの死体……。
そして、全てが謎の玉「ガンツ」とは……?
■キャスト
玄野計:浪川大輔
加藤勝:大里雅史
岸本恵:生天目仁美
西 丈一郎:矢部雅史
桜丘聖:園崎未恵
ほか
■スタッフ
原作:奥浩哉 (集英社『週刊ヤングジャンプ』)
監督:板野一郎 (D.A.S.T)
シリーズ構成・脚本:十川誠志
キャラクターデザイン・作画監督:恩田尚之
メカニカルデザイン:中島利洋
撮影監督:林コージロー
美術監督:池田繁美 (アトリエ・ムサ)
色彩設計:飯島孝枝
3DCGディレクター:加藤泰裕 (EDP graphic works)
編集:廣瀬清志
音響監督:早瀬博雪
アニメーション制作:GONZO
製作:GANTZ Partners
高校生・玄野計と加藤勝は、線路に落ちた浮浪者を助けるが、運悪く電車にはねられてしまう。「死んだ」と思った瞬間、二人はなぜか黒い球体が置かれた部屋にいた。状況が理解不能な二人の眼前にいきなり全裸の少女・岸本恵が出現する。…と不意に、黒い球体から音楽が…。
マンションの先客である少年・西が「ガンツ」と呼ぶ黒い球体の表面に現れた指令によって、玄野たちは武器を手に、次々と夜の住宅街へと転送される。標的を発見したメンバーはゲーム感覚で「小ネギ星人」の殺戮を開始する。その時巨大「ネギ星人」が現れた…。
玄野は岸本を連れオヤジネギ星人から逃げ回るがついに捕まってしまう。絶体絶命か、と思ったその瞬間、負傷した加藤が助けに入る。玄野に逃げるよう叫ぶ加藤と立ちすくむ玄野。そこに現れた西がネギ星人に向かって銃を発射した…。
オヤジネギ星人を「殺せ」と言う西と、逡巡する玄野。西がガンツの銃を放った直後、玄野たちはマンションの部室へと「転送」される。一回の戦闘が終わり、一時的にせよ現実世界へと戻ることができた玄野たち。翌朝、「夢か…」と目覚めた玄野の枕もとにはあのガンツスーツが…。
恐怖の一夜が明けたその日、玄野は駅での事故の報道を見る。一方岸本は、自殺未遂をした自分が病院で一命を取り留めたことを知り、自分がコピーであることにショックを受け家を飛び出してしまう。そして駅に行ってきた玄野がアパートに帰ってくると、玄関前で岸本が眠っていた…。
家を飛び出して行き場のなくなった岸本は玄野の部屋を訪れる。忘れ物の生徒手帳を返しに来ただけのはずだったが、結局「私を飼ってくれないかな?」と言って泊り込んでしまう。一方、加藤は叔母の家に戻っていた。彼は、弟ともども叔母一家に冷遇される日々を過ごしていた…。
玄野は岸本と買い物中、コンビ二のレジで例の電車事故の直前に出会った老婆と遭遇する。ガンツからの呼び出しを察知した玄野は慌ててスーツを用意する。一方、叔母の体罰を受ける弟を守ってやれない自分に苛立つ加藤は暴力衝動を抑えられなくなり…。
もう一人の自分が以前と変わらない生活を送っているのを見届けた岸本は気持ちが吹っ切れ、「あたし、加藤くんが好きだ!」と告白。がっくりと力を落とす玄野だった…。が、平和な時もそこまで。ガンツの部屋への転送が再び始まった。新たな部屋の住人たち。そして次なる標的は“鈴木星人”!
ガンツの部屋に集まった者たちは、加藤の指示でスーツや武器の準備を整える。誰にも死んでほしくないという加藤の思いとは裏腹に、鉄男らは加藤のリーダー的な振る舞いが気に入らない。その時、玄野は自分のサイバースーツを部屋に置いてきたという大変な事実に気づく…。
街に転送された玄野は、その直後に鈴木星人に出くわす。玄野は必死に逃げ回り、何とか加藤たちと合流する。と、星人は玄野を追っていた時の怒りの形相から、にこやかな笑顔に戻っていた。膠着状態のような、わけがわからないだけのような不思議な沈黙が流れる…。
スーツの機能が壊れ、絶対絶命の西。鈴木星人の咆哮で全身から血を噴き出し、西は川に沈んでいく。加藤は星人に銃を向けるが、どうしても撃つことができない。見かねた玄野と岸本が星人を捕獲しようとするも失敗。死闘の末、玄野と加藤は辛くも星人を撃破する。しかし星人はまだ残っており、西はそのまま絶命した…。
銃で脅され別行動をとらされる玄野。加藤たちの前には4匹の星人が現れ、岸本は加藤のために勇気を奮って銃を撃つ。なんとか星人は倒すが、残ったヒナが逃げた方向に再び星人が集結。カヨと亮太が犠牲となってしまう。一方、玄野たちはレーダーの反応を頼りにボロアパートにたどり着くが、そこにいたものは…。
6匹の鈴木星人とボスらしき巨大な鳥に囲まれる玄野。残り時間はあと15分。カヨと亮太の仇を討った加藤たちが到着して見たものは異常な興奮状態にある玄野の鬼気迫る横顔。そして玄野によって倒壊したアパートだった。何もかもが終わったのか?が、アパートの残骸から巨大鳥が起き上がった!
星人との戦いで生き残った者たちは元の世界の生活に戻る。玄野はまだ岸本との2人暮らしを続けているが、岸本が話すことといえば加藤のことばかり。とうとう切れた玄野は思わず岸本と大ゲンカをしてしまう。一方、加藤の家では叔母による弟・歩への虐待が繰り返されていた。我慢の限界を感じた加藤は、弟とともに家を出る。
岸本は玄野のアパートから去った。玄野は激しく後悔するが、またしてもガンツの部屋への転送が始まった。玄野はそこで加藤の胸に顔を埋める岸本を見て、立ち直れないほどのショックを受ける。失恋の痛手でやけになった玄野は、年上の美女・桜丘 聖にすがるのだった。