大員市同安支部消防署の消防士チームのリーダー邱(チウ)主将は、熱意をもって仕事に励むが出産間近の妻と5歳の娘の面倒を見ることができず、仕事と家庭のジレンマに陥る。チーム唯一の女性隊員である徐子伶(シュー・ズーリン) は、男性隊員にも能力が劣っていないことを証明しようと果敢に仕事に励むが、仕事に対して家族から理解を得られず、そのはざまで葛藤する。音楽家の家庭で生まれた消防士 張志遠(チャン・ジーユエン)は、熱血隊員で明るく振舞っているが、毎晩悪夢にうなされている。幼い頃の事故がきっかけでPTSDを発症し、ある出来事から症状が悪化していく。林義陽(リン・イーヤン)は、正義感に満ちた隊員だが、公務を遂行する上で人と対立することが多く、リーダーの悩みの種となっている。
消防、救助、救急隊の日々の仕事から、彼らは台湾の社会のさまざまな問題を目撃するだけでなく、彼ら自身の人生の問題に直面していく―。
■キャスト
ウェン・シェンハオ
アニー・チェン
リン・ボーホン
リウ・グァンティン
シエ・ジャンイン
■スタッフ
演出:ツァイ・インジュアン
脚本:ツァイ・インジュアン
リー・ジーチェン
ツァン・チュンファン
大員(ダーユエン)市の消防隊、同安(トンアン)分隊はアパート火災の現場に向かっていた。緊迫した中消化活動が進められるが、それを見守る市民の中にはヤジを飛ばす者もいた。その後、隊員達の働きで火は無事に鎮火。しかし分隊には次々と指令が入り、隊員達は休む暇も無い。ある日、子伶(ズーリン)の実家へ向かうよう指令が入る。
子伶(ズーリン)が実家に駆け付けると、そこにはベッドに横たわる母が。しかし緊急では無いと分かった子伶は、母を責める。一方、志遠(ジーユエン)は水難者を病院へ搬送する。水難者の意識は戻らず、志遠は水難者の父親が自らの恩師だと気付く。また、子伶は老夫人を救急車で搬送する。彼女は最期に海を見たいと希望するが…。
火災の通報があり、邱(チウ)主将らは現場へ向かう。しかし火災が確認できず、管理人に促され現場のドアをこじ開けるが、出火はしていなかった。邱は、ドアを破壊した責任を取ることに。また、義陽(イーヤン)らは救助へ向かう途中、別の救急車から道を尋ねる連絡を受ける。心配しつつ現場へ向かうと、要救助者は酔っ払いだった。
嘉軒(ジアシュエン)は救急車を運転中、交通事故を起こしてしまう。相手は飲酒運転だったが、嘉軒は責任を取ることに。一方、義陽(イーヤン)は再び酔っ払いの救助へ向かう。腹立たしく感じていたが、病院で彼が落ちぶれてしまった理由を知る。また邱(チウ)主将は、うつ病の住人の家を訪れていた。通報人から突入を命じられるが…。
義陽(イーヤン)は、アミューズワンビルの防火設備の点検に訪れていた。ビルは設備が整っておらず、義陽は改善を要求する中で市議ともめてしまう。また、志遠(ジーユエン)は火事の現場で出会った女性が、ビルから飛び降りようとしている現場へ向かう。彼女の話を聞き、落ち着かせようとするが女性は飛び降りてしまい…。
志遠(ジーユエン)は、自殺志願者の説得に失敗して以来、以前からあったPTSDの症状が悪化していた。志遠は火災の現場にいた幼い兄弟を病院へ搬送し、そこで自分の過去の記憶がフラッシュバックする。ある日、蜂に刺され市民が死亡する事件が起きる。マスコミは、蜂の駆除を行わなかった消防隊を責め、子伶(ズーリン)は責任を感じる。
女性が負傷したと通報があり、子伶(ズーリン)が現場へ向かうとそこには母親が。子伶はこの一件で自分の出生の理由と母の嘘を知る。落ち込む子伶だったが、そんな彼女を義陽(イーヤン)は励まし、二人は交際することに。一方、邱(チウ)主将は山で遭難者の救助を行っていた。そんな中、妻から子供たちの状況を知らせる連絡が入る。
邱(チウ)主将は、家族のために転職活動を始めるが、心は釈然としないままだった。また義陽(イーヤン)は、国勝(グオション)が子伶(ズーリン)に対し皮肉を言ったことで彼ともめる。しかし、隊長から国勝の過去を聞かされ彼を気遣うように。そんな中、義陽が以前点検したビルで火災が起こり、義陽は体調不良の国勝に代わり現場へ向かう。
ビル火災の現場で、志遠(ジーユエン)は高所から転落し気を失ってしまう。しかし、夢の中に亡くなった兄が現れ、間一髪の所で脱出に成功する。一方、義陽(イーヤン)は市議を救出しようと手を尽くしていた。そんな中、ビルのオーナーは局長に放水を要求する。しぶしぶ要求に応じ放水命令を出すが、そのせいでビル内で爆燃が起こる。
義陽(イーヤン)が亡くなり、消防隊員たちは報われない現状からやる気を喪失していた。その様子を見た邱(チウ)主将は、彼らに初心に返る大切さを伝える。子伶(ズーリン)は、亡くなった義陽の為に彼の汚名を晴らそうとしていた。また、志遠(ジーユエン)は自らの過去と向き合う決心をする。それぞれが前に進もうとしていた。