青雲山のふもとにある小さな村の人々が、一晩の間に殺戮される。唯一生き残るのは少年時代の張小凡と友人の林驚羽のみ。武術界最大派閥の「青雲門」がこの二人の少年を引き取る。聡明な林驚羽は最も偉い首座の弟子に選ばれるが、素朴で才能がなさそうな張小凡は誰からも選ばれないあげく、最も力のない首座のところに飛ばされる。数年経ったが、張小凡はどれだけ練習しても進歩なく、結局厨房の煮炊きになる。しかし、60年に一度行われる武術大会で、張小凡が奇跡的に決勝戦まで進出。しかし、青雲山一の美女陸雪琪に勝てるところを、幼馴染みの田霊児のことを思い出し、優勝することを諦める。大会後に、張小凡は前位の生徒と一緒に試練を受けろと命じられて下山し、民間で魔族のお姫様碧瑶をはじめ様々な人と出会い、冒険を始める...
■キャスト
リー・イーフォン
チャオ・リーイン
ヤン・ズー
チェン・イー
チン・ジュンジエ
■スタッフ
演出家:チュー・ユイパン
リウ・グオフイ
脚本:シャオ・シアオイー(シャオ・スーハン)
ジャン・シャオウェイ
青雲山のふもとにある草廟村(そうびょうそん)の人々が一晩の間に惨殺される。唯一生き残った張小凡(ちょうしょうはん)と林驚羽(りんきょうう)は天下一を誇る修仙の正派青雲門が引き取ることに。ただ、小凡はその晩、自分たちを助けた普智(ふち)から噬血珠(ぜいけつしゅ)を託され天音術(てんおんじゅつ)を継いだことを誰にも明かさなかった。
大竹峰(だいちくほう)で修行を始める張小凡。料理の腕は皆に認められたが、法術は五年経っても上達せず苦労している。一方、非凡な素質をもつ林驚羽は蒼松(そうしょう)道人の下でめきめきと頭角を現していく。ある日、小凡は霊児(れいじ)に連れられ下山し、そこで驚羽と思わぬ再会を果たす。
噬血珠の行方を探していた煉血堂(れんけつどう)はようやくその場所を把握し、復興に向けて動き出す。その時、張小凡は何者かに襲われ、危ういところで万剣一(まんけんいち)に助けられる。この件を草廟村の事件と関連付ける万剣一と田不易(たふえき)。しかし、新たな危険が田霊児の身に降りかかる。
煉血堂の堂主年老大は田霊児を人質に取り、噬血珠を引き渡せと青雲門に取引を持ちかける。田霊児を救出するため、青雲門は捜索隊を結成し煉血堂の本拠地碧火天氷湖(へきかてんひょうこ)へ。途中で選抜から漏れた張小凡や曾書書(そうしょしょ)、謎の少女碧瑶(へきよう)も捜索隊に加わることに。
煉血堂に潜入した張小凡、林驚羽と碧瑶は年老大と激戦の末に打ち破り、田霊児を救出する。碧瑶が魔教の一派 鬼王宗宗主の娘であることも明らかに。青雲門に帰還後、命に逆らうことで田不易に叱られる張小凡。田不易は大竹峰の将来を案じていた。
60年に一度の七脈会武が来月に開催され、大竹峰の弟子8人が全員参戦することに。張小凡も修行に励み、法宝(ほうほう)を使えるようになるが、初戦で敗退するだろうと皆に思われていた。だが、対戦相手を決めるくじ引きで、小凡はまさかの不戦勝で2回戦に進出する。
七脈会武の初日。上位4名に対し青雲門の至宝 乾坤九儀鼎(かんこんきゅうぎてい)の術を学ぶ機会を与えるという道玄真人(どうげんしんじん)。張小凡は全力を尽くし田不易と田霊児に自分の努力を認めてもらうことを決意。一方、魔教最強の術天書の行方が分かった魔教はすでに動き出していた。
不思議な力を操って奇跡的な連勝を果たし、準決勝まで進出する張小凡。しかし、その力が周囲の疑いと不信感を呼び、小凡は林驚羽と曾書書から遠ざけられ、破門される危機に直面する。その時、乾坤九儀鼎を狙う何者かが蔵宝閣に侵入していた。
準決勝戦の最中に記憶の世界に呑み込まれ暴走しそうになる張小凡は、対戦相手の陸雪琪(りくせつき)の助けでなんとか脱出する。その強大な力を目にした長老らは魔教との関わりを確かめるべく、張小凡を裁判にかけるが、証拠を掴めず七脈会武の成績を認めるしかなかった。
魔教との関わりを疑ったことを張小凡に謝る林驚羽は曾書書とも打ち解ける。仲直りした三人は陸雪琪と共に魔教の動向を探りに下界へと向かう。一方、青雲山に手強い獣人が現れ、蒼松が応戦することになるが、その二人は知られざる秘密を抱えていた。
張小凡と一足先に渝都(ゆと)に着く曾書書は渝都城主を務める祖父から、町の霊薬畑で怪死事件があったことを聞かされる。魔教との関連性を疑う二人は事件の現場である空桑山(くうそうざん)の麓に向かう。その時、空桑山付近にたどり着く林驚羽と陸雪琪も捜索を始めている。
どさくさに紛れ何者かに取られてしまった法宝を探す張小凡は曾書書と、渝都に来た小環(しょうかん)の協力でその張本人を突き止める。一方、渝都に戻る林驚羽と陸雪琪は二人と合流し、張小凡の提案で二手に分かれ、それぞれ川の汚染源と魔教の動向を調べることに。
汚染問題を解決すべく新しい水利施設の建設を計画する曾書書は、陸雪琪らの提案を受け入れ、中秋の日に芝居を上演し渝都民に募金を呼びかけることを決める。一方、空桑山で汚染源を調べていた陸雪琪は謎の花を発見し、汚染問題の真相にまた一歩近づく。
青雲門の邪魔立てをする野狗は中秋の日に周小環をさらう。急遽代役を頼まれた碧瑶は嫌々ながらも、正道と邪道を超える恋の物語に深い感銘を受ける。一方、その時、李洵(りじゅん)は金瓶児(きんびんじ)の協力を得て曾書書の部屋に潜入し、水利施設に関する資料を壊そうとしていた。
水利施設の設計図と募金が盗まれた曾書書らは現場に残された手がかりから犯人にたどり着く。その時、周小環が正体不明の毒で昏睡状態に陥り、城主が中毒になっていたことも明らかに。碧瑶の助言を受けた張小凡は解薬の素材である崖燕草(がいえんそう)を求め空桑山へ向かう。
万毒門に捕まった張小凡は自分を捜しに来た碧瑶を庇って中毒し瀕死状態に陥る。観星崖の主に張小凡を救ってもらうべく、碧瑶は万毒門を駆逐することを決意し、鬼王宗からの使者になりすまし空桑山へ。そこで張小凡を捜しに来た陸雪琪と林驚羽と合流する。
碧瑶、林驚羽と陸雪琪が毒神を撃退したことで、張小凡は霊石の力で蘇り、崖燕草を飲んだ渝都城主と周小環も回復。一方、顔烈(がんれつ)は設計図と募金の盗難事件の首謀者が李洵だと断言する。その時、顔烈こそが万毒門の間者であることを曾書書らは知る由もなかった。
顔烈が万毒門の毒公子 秦無炎(しんむえん)であることにたどり着く張小凡一行。実は蠱虫を川に流し渝都の民を操り、5年前から城主に毒を仕掛けてきた。しかし、その正体を暴こうとする張小凡らは秦無炎に先手を打たれ、魔教と結託する罪で渝都から追い払われることに。
渝都を去った張小凡一行は碧瑶、鬼先生と合歓派と協力し、陽動作戦で秦無炎の捕獲に成功するも、隙を突かれ地下道に逃げられてしまう。その時、万蝠古窟が城主府の地下にあると城主に告げられる一行。秦無炎を阻止すべく、地下に降り秦無炎を追いかける。
秦無炎を追いかけ万蝠古窟に降りる張小凡一行。幻影に囚われた張小凡と碧瑶は崖から落ち、そこで遭遇する秦無炎から逃れるも、最下層に迷い込み滴血洞(てきけつどう)の前に閉じ込められる。一方、一行を心配する金瓶児、李洵と阿相も地下宮に入り、驚羽らと合流する。
滴血洞で黒心老人と金鈴夫人の最期の幻影を見た張小凡と碧瑶。そこに曾書書一行が駆けつけ張小凡を助けようとするが、鬼先生に先手を打たれてしまう。実は鬼王から指示を受けた鬼先生は最初から張小凡を生贄に獣神を復活させる狙いがあったのである。
渝都城の民を守るべく、城主は自らを犠牲に獣神を再び封印する。家族を失われた衝撃で放心状態に陥る曾書書は、やがて城主の座を継ぐことに決意する。青雲山では、陸雪琪の報告を聞いた道玄真人は魔教の動向を監視するために蕭逸才(しょういつさい)を渝都に向かわせる。
渝都城主に残された地図を頼りに、蕭逸才、林驚羽と張小凡は天書二冊目を探す旅に出るが、一冊目が張小凡の体内にあると知る蕭逸才は、天書を獲得しようと張小凡に術を掛ける。それによって昏睡状態に陥る張小凡を助けるべく、林驚羽は動き出す。
三つの力の衝突により命が危ぶまれる張小凡は、医仙ごと九尾天狐(きゅうびてんこ)と天音閣の普方(ふくう)の治療を受け一命を取り留める。昏睡中に怪物らしき者にさらわれたという事件とその間に行方不明になっていた蕭(しょう)逸材を不思議に思う林驚羽と張小凡は、天書を求めて東海へ急ぐ。