偽善でもイイ、プレイ(実行)することこそ大事なのだ!
サブカルの先駆者・みうらじゅんの教えを元に、“親不孝”な3兄弟が“親孝行”に挑む、シチュエーション・コメディ!
■キャスト
長男・シンイチ:安田顕
次男・ケンジ:要潤
三男・ユウゾー:斎藤工
■スタッフ
原案:みうらじゅん「親孝行プレイ」(角川文庫刊)
製作:キングレコード
放送:毎日放送(MBS)ほか
監督:マギー
小池伊織
脚本:マギー
大谷洋介
いしかわ彰
プロデューサー:森山敦
登坂琢磨
丸山博雄
船田晃
宮川洋紀
制作:ゼネラル・エンタテイメント
企画・製作:「親孝行プレイ」推進委員会
ある日、茶の間でバカ話をしていると、三人の携帯の着信音が一斉に鳴る。 「これは、もしや、一斉送信メール?オ、オカンだ~」そういえば、とんと連絡していない。 「早く孫を抱きたい」とオカンに言われているが、子どもどころか、嫁と別居中のシンイチ。 「落書きでは、メシは食えんやろ」と、何度説明しても、オカンに今の仕事の内容が伝わらないケンジ。 バンドマンになる夢を諦めきれず、フリーターをしていることに引け目を感じてオカンに連絡していなかったユウゾー。 どんな風に、オカンに連絡・接触すれば、オカンに心配をかけないで済むのか?と悩む3兄弟。 親孝行として、オカンを安心させようと、ビデオレターを作ろうとするが…。
いつものように、茶の間でくだらない話をしている3兄弟。シンイチが、読んでいた新聞を読み上げる。 『増加する、オレオレ詐欺、狙われる老人たち。』ウチのオカンは大丈夫か?というケンジの一言に、 急に心配になる、3兄弟。そんな時、ユウゾーがあることを思いつく。「オカンにオレオレ詐欺やってみねぇ?」 オカンに”ドッキリ・オレオレ詐欺”を仕掛け、騙されなければ安心できるし、騙されたらバラして注意をすればいい。 これはある意味、親孝行だ!と考え、実行に移してしまう3兄弟だったが…。
卓袱台でひとり、女性誌や通販カタログを見ているシンイチ。妻・マサコと仲直りするためのプレゼントをこっそり探しているらしい。 そこへ帰ってきたケンジ、ユウゾーが加わり、女性へのプレゼントの話になる。 何をプレゼントするべきか…と悩んでいる中、ケンジがそろそろオカンも誕生日だということに気が付く。 今年は、3人でオカンに誕生日プレゼントをしよう!というケンジに、渋々賛同するシンイチをユウゾー。 子供の頃、オカンに贈ったプレゼントの思い出話をしながら、プレゼントを用意しようとする3人だったが…。
夕食の出前をいつまでも決めないケンジにイラついているシンイチ。 「屋根裏部屋を見つけた!」とハイ・テンションで降りてくるユウゾー。いつも通り、何やら騒がしい茶の間である。 すると、シンイチの携帯電話に1本の電話がかかってくる。 真面目な口調で話すシンイチの雰囲気から、どうやらシンイチが旅をコーディネートした客からの御礼の電話だということが分かる。 シンイチがコーディネートした”親子の旅”は、息子も両親も大満足!母親は「生きててよかった」とまで言ってくれ、 シンイチは泣き出す始末。「そうだ!俺たちもオトンとオカンとの旅行を計画しよう!」と言い出すシンイチに、 「ナイ!ナイ!ナイ!」と全力で否定するケンジとユウゾーだったが…。
3兄弟にビッグニュースが舞い込んできた!なんと、ケンジが新聞の取材を受けるというのだ。「昭和の文化祭評価」という特集で、”昔の特撮ヒーロー フィーバマン”を語ることになったケンジ。テンションが上がった3人は、取材ごっこをしたり、 フィーバマンの唄を熱唱して大フィーバー。そして、これはきっとオカンの自慢にもなる!喜ぶはず!親孝行ポイント高し!と大盛り上がり。 そんな中、「オレも…会社のホームページの”わが社のエース”ってコーナーで取材されることになったんだ」と照れくさそうに言うシンイチ。 親孝行ポイントを上げた二人をよそに、オレもオカンに認められたい!と羨ましがるユウゾーは深夜に突然歌い出し…。
畳の上は、くしゃくしゃに丸められた無数の紙。怪獣デザインが浮かばず、締め切りに追われたケンジが焦りながら机に向っている。 その傍らには、騒がしいユウゾー。そして、寒がりのケンジが呼んだ電器屋がストーブを直している。 「うるさいよ、頼むから邪魔しないでよ!」ケンジが怒っていると、シンイチが、ダンボールを抱えて帰宅。 オカンからの宅配便が届いたらしい。どうせくだらない物が入っているだけだとケンジは箱を開けようともせず放置するが、電器屋は気になってしょうがない。「開けないんですか~」としつこい電器屋に渋々箱を開けるケンジ。 果たして、ダンボールに入っていたのは…。
時刻は18時。誰もいない茶の間に電話が鳴り、そこへシンイチが帰ってくる。電話が留守電に切り替わり、「もしもーしおかあちゃんやで~」と聞き覚えのある声が。オカンからの電話だ! 今日、オカンの友だち・横田さんが東京へ遊びに行くついでにケンジの家にも寄るというのだ。 19時に迎えに行って欲しいという伝言から、知らないオバハンの相手をさせられると勘違いし、シンイチは聞かなかったことにしようとする。どうやらケンジもユウゾーも同様に、留守電に気付かないフリをして出て行ったようだ。 そのうち帰ってきたケンジとユウゾー。全員が19時を目前に、ソワソワし始めて…。
いつもの茶の間で、電器屋にマジックを習っているケンジ。振られてばかりのケンジは、女心を掴むため、手品を教えてもらっていた。それを鼻で笑っていたユウゾーも、手品の意外な凄さに驚き、「今度こそ大丈夫だよ」とケンジを盛り上げる。そこへ、「大変だ~」と携帯片手にシンイチが帰宅する。 オカンから電話があり、大切にしている真珠の指輪を、シンイチの嫁・マサコに譲りたいと言ってきたのだ。 サイズ直しをするため、マサコの指輪のサイズが知りたいという。だが、シンイチは指輪のサイズをすっかり忘れていて、教えてあげられない。 このままだと、せっかちなオカンは直接マサコに電話して、別居中だとバレてしまう! なんとかして、二人が直接話す前に、指輪のサイズを知る方法はないものかと、作戦を立てる兄弟だったが…。
「ケンジとユウゾーのアイデアクッキング~!!」。ケンジとユウゾーは食べ飽きてきたコンビニ食材を、新しい味にアレンジしようと、またまたバカなことをやっていた。そこへ、酔っぱらったシンイチが帰って来る。 お得意さんの接待だったというシンイチの手には、寿司折のおみやげが!「ははー」と平伏して有難く頂く弟たちと、酔っていい気分のシンイチ。 突然、シンイチの携帯電話が鳴る。電話の主は別居中の妻マサコ。勇気を出して携帯に出たシンイチは顔面蒼白で呟いた。「史上最悪の事態だ!」茶の間は『ギトン対策本部』に様変わり、シンイチを隊長に兄弟は知恵を絞る。果たして”ギトン”とは誰なのか?
雪がしんしんと降る日。ジェンガで盛り上がっている3兄弟。集中すると一家共通のクセが出る。 それは口からチョロチョロと舌が出てくること。シンイチが集中して、遂にブロックを抜こうとした瞬間、「ピンポ~ン!」とチャイムが。来客のようだが、声が小さすぎて聞こえない。 様子を見て来いと兄たちに言われ、渋々ユウゾーが玄関に向う。さらに、戻ってこないユウゾーの様子を見にケンジも玄関へ。二人がいないその隙にジェンガを倒したシンイチが、ズルして元に戻していると、二人の後から一人の女性が現れた。 聞くと、リサーチ会社の人で、「地域住民の意識調査アンケート」を行っているのだと言う。 勧誘だったら断って来いと言われていたにも関わらず、何故か家に上げてしまったユウゾーとケンジ。 やがて兄弟は、彼女とオカンが持つ共通の特徴に気付き…?
「頼む!」いつもの茶の間では、シンイチが会社の先輩・彦山に何か頼み事をされている。 2階から降りてきたケンジとユウゾー。一通り挨拶を済ませると、先輩がいきなり、君たちの兄貴は明日から俺と一緒に一泊二日の旅行に行くことになったと話す。先輩は旅費も全部出してくれるというのに、行かないと言い張るシンイチ。 それもそのはず、旅行には、先輩のご両親も一緒に行くというのだ。先輩曰く、親孝行しようと幾度か旅行をしてみたが、いつもケンカになり、「行かなきゃよかった」とさんざんになる。そこで、誰か一緒に連れて行けば、ケンカも止めてもらえると思ったらしい。 ケンジとユウゾーは面白がってシンイチの背中を押し、先輩からも秘密をマサコ(シンイチの妻)にバラすと脅され、しかたなくシンイチは彦山先輩とその両親と旅行に行くことになるのだが…。
小説「東京タワー~オカンとボクと、時々オトン~」を読み終わり、号泣しているケンジ。 「こんな素晴らしい本をなんで今まで読んでなかったんだ!」と感動している。と、そこへ、号泣しながらシンイチがふすまを開けてやってくる。 手にはスペシャルドラマ版「東京タワー-」のDVD。彦山先輩からこのDVDを勧められたシンイチも感動していた。 と、そこへ、ユウゾーが号泣しながら、映画版「東京タワー-」のDVDを手に、家に帰ってくる。バイト先の益子さんの家で、DVDを観て爆裂に感動したらしい。親孝行を実践できずにいた3兄弟は、今度こそは親孝行がしたい!と、今までにない盛り上がりを見せ、本格的親孝行を決意する。