平凡な食品商社のサラリーマン・一宮信吾が目を覚ますと、異世界の小さな子どもになっていた。
ド田舎の貧乏貴族の八男・ヴェンデリン(5歳)となった彼は、領地も継げず、
先も見えない手詰まりの境遇の中、魔法の才能に恵まれたという一点を突破口に独立を目指す。
やがて12歳となり、冒険者予備校の生徒となったヴェンデリンは、
ある事件を解決した功績により、貴族として身を立てることとなる。
だがそれは、貴族社会のしがらみに振り回される人生の始まりに過ぎなかった――
平凡なサラリーマンが目を覚ますと、異世界でド田舎の貧乏貴族の八男になっていた!?
将来の見えない状況の中、魔法の才能に恵まれたという一点を突破口に独立を目指す。
貴族社会のしがらみに振り回される異世界転生ライフの始まり――!
■キャスト
ヴェンデリン:榎木淳弥
エリーゼ:西明日香
ルイーゼ:三村ゆうな
イーナ:小松未可子
ヴィルマ:M・A・O
エルヴィン:下野紘
ローデリヒ:高塚智人
■スタッフ
原作:Y.A(MFブックス/KADOKAWA刊)
キャラクター原案:藤ちょこ
監督:三浦辰夫
シリーズ構成:宮本武史
キャラクターデザイン:田辺謙司
音楽:カテリーナ古楽合奏団/関美奈子
音楽制作:フライングドッグ
アニメーション制作:シンエイ動画/SynergySP
商社勤めのサラリーマン・一宮信吾がうたた寝から目覚めると、見知らぬ世界でバウマイスター家という貴族の息子・ヴェンデリン(ヴェル)という名の5歳児になっていた。
戸惑いつつも、一先ず貴族の息子であれば食べるに困らないと安心するが、実は僻地の貧乏貴族の八男である事実を知り――。
ヴェルは「魔の森」でアルフレッドという魔法使いに出会う。ひとりぼっちで過ごす事の多かったヴェルは、真摯に魔法を教えてくれるアルフレッドに次第に心を開いていく。そんな中、魔の森で「語り死人」と呼ばれるアンデッドが目撃されたという噂を耳にしたヴェルは、急ぎアルフレッドの元に向かう。
12才となったヴェルは冒険者予備校に入学するが、唯一の魔法特待生であったことで一目置かれ過ぎてぼっち状態に。一方ヴェルと同じパーティーになるべく、お互い手を組むことにしたエルヴィン、イーナ、ルイーゼの3人は、ヴェルに認めてもらおうと大物モンスターのいる狩場へ足を踏み入れるが……。
五男・エーリッヒの結婚式に出席するため、魔導飛行船で王都へ向かうヴェル一行。しかし道中まさかの古代竜のアンデッドに遭遇する。アルフレッドの師・ブランタークのアシストを受け、辛くも勝利したヴェルは、到着した王都で「竜殺しの英雄」として称えられ、国王から準男爵の爵位を授かる事になる。
聖教会に訪れたヴェルは、ホーエンハイム枢機卿から孫娘であるエリーゼを紹介される。枢機卿の巧みな話術によりエリーゼと婚約することになったヴェルは、政略結婚が当たり前の貴族の価値観に戸惑う。「ホーエンハイム家の聖女」と呼ばれるエリーゼに対して悪い気持ちはしないヴェルではあったが……。
婚約者のことをもっと知るべくヴェルの元を訪れたエリーゼ。しかしヴェルは王宮に呼び出され不在だった。その頃ヴェルは、国王より老地竜・グレードグランド討伐および魔物殲滅の命を受け、ブランターク、王宮筆頭魔導師のアームストロングと共に、慌ただしく討伐へと向かっていた。
王国主催の武芸大会に、貴族の嗜みとして参加を強制されるヴェル。しかし魔法は禁止と聞かされ早くも諦めモード。一方、エルヴィン、イーナ、ルイーゼも同じく武芸大会に参加することに。はじめは軽く考えていたエルヴィンだったが、ある出来事をきっかけに必ず優勝すると皆に誓うことになる。
15歳となったヴェルたちは晴れて冒険者パーティーを組むこととなった。王国からの強制依頼で、過去に生還者がいないという古代遺跡の探索に向かうヴェルたちだったが、古代遺跡に仕掛けられた罠に掛かり、地下深くへと飛ばされてしまう。脱出を試みるヴェルたちに大量のゴーレムが襲いかかってきた。
古代遺跡探索で莫大な報酬を得たヴェルは、貴族たちから妬まれ、死亡説まで流されていたことを知る。そんな中、王都を離れることになったヴェルは、ずっと仕官をアピールしていたローデリヒに屋敷の管理をお願いすることに。感涙にむせぶローデリヒは早速死亡説を流した犯人を突き止めるべく動き出す。
ブライヒレーダー辺境伯から“魔の森”に巣食うアンデッドの浄化を依頼され、思わぬ形で実家に戻ることになったヴェル。しかしそこで待っていたのは、敵意むき出しの長男・クルトの姿だった。任務を済ませ、すぐに引き上げたいヴェルだったが、十分な説明も無いまま、ここに残るよう指示を受ける。
ブランタークの言葉に自分はまだ貴族というものをわかっていなかったことを痛感したヴェル。加えて、クルトの妻であるアマーリエやその息子たち、領民や王宮の様々な思いも知り、身動きが取れなくなっていく。覚悟を決めたヴェルは、クルトに変わって次期領主となるためにある行動を起す。
ヴェル殺害を目論むクルトは魔道具「竜使いの笛」を手に、ヴェルたちの前に姿を現す。だがクルトの持つ魔道具は「怨嗟の笛」という、怨念を集め自らを魔物にするという呪いのアイテムであった。図らずも王宮や取り巻く人々の要望に応えたことから、ヴェルは改めて貴族とは何かということに向かいあう。