枯れオヤジ～カレセンと呼ばないで～  柊のはっぱ

ダジャレの効能

涼子（野波麻帆）は、居酒屋でくだらないダジャレを連発するオヤジに出会う。彼氏に振られたこともありイライラが募るばかりの涼子は、思わずオヤジの胸ぐらを掴む…が、怒鳴られてもオヤジはニコニコとダジャレで対応。そんなやりとりの中、自称・ダジャレドクター、実は本業・整形外科医であるオヤジのひと言に、涼子は自分が自己中心的だったことに気づかされる・・・。

キャバクラの猫

フウカ（平田薫）が勤めるキャバクラに、豆腐屋の作業着に前掛けをした挙動不審なオヤジがやって来た。オヤジは、以前ペットショップだったこの店に、理想の豆腐と同じ柔らかさの肉球を持つ子猫がおり、ようやく理想の豆腐が完成した今日、もう一度その肉球の感触を確かめに入店したのだった。その豆腐の美味しさと甘さに驚いた、フウカは、ふと、小さかった頃を思い出す。なぜか、話を聞く中で、勝ち組の彼氏と正反対のオヤジを気になっていた・・・。

柊のはっぱ

久々の再開をはたした、教師歴19年の地味な高校教師・鴻巣と、かつての教え子で、現在パンクバンドを組む柊（浅見れいな）。高校生時代にパンクについて担任教師に馬鹿にされた時、その荒れた気持ちを和らげたのは、園芸しか趣味がない鴻巣の何気ないある一言だった。乱暴なタメ口をききながらも、本心では鴻巣に感謝している柊。鴻巣のためにも、バンドで成功しよう！と決意を固めるが…。

ラテンの研修

病院のベッドで一人酒盛り、喫煙、猫を持ち込むなど好き放題の入院患者である漫画家・吉山。新人看護士の真奈美（倉科カナ）は、その都度注意をするが、実は何をするにしても周りを気にしてしまう真奈美は、そんな吉山がうらやましくもあった。色々考えすぎて緊張し、かえって何もできなくなる悪循環に陥ってばかりな真奈美に吉山は、「僕のポリシーはラテン！　でも、こう見えて、前は違ったんだよ」と、昔の自分を語り始めた…。

絵本の記憶

ある絵本を、ずっと探し続けている高校生の葵（岩田さゆり）。これまで誰に聞いても見つからなかった絵本は、幼い頃離れ離れになってしまった父親との、唯一の思い出の本だったのだ。ある日、何かに導かれるように入った古本屋の無愛想なの主人・脇川は、その絵本のことを知っているらしい。脇川はダンボールから絵本を取り出し「その本は君の思いも、お父さんの思いも詰まっているんだろう」と渡してくれたのだった・・。

エスプレッソの苦味

コーヒー関連商品の営業マン・美奈子（中村ゆり）は、古めかしい喫茶店のマスター・木下を見た瞬間、感動に体を震わせた。実は、大の枯れオヤジ萌えな美奈子は、理想の枯れマスターを探し続けていたのだ。なんとか取り入ろうと色々商品を勧めるが、どれもありえない理由で断わられる。なんとか気を惹くため、「私は余命３ヶ月なんです」とウソをついてしまう。それを真に受けた木下は号泣、優しく接してくれる木下に、後ろめたい気持ちの美奈子は…。

ノミの憂鬱

女子アナ志望の由香（福田萌）は、今日こそ助手の話を断わろう「将来は『女子アナ』」と意を決して、柴田教授に切り出す。・・・が、「将来は『助手だな』」と聞き違えノミの話をたのしそうに続ける柴田。由香にとって女子アナは初めて自分がやりたいと踏み出した初めての事だった。「ノミは失敗を恐れず獲物に飛びつくんだよ。」柴田のノミの話に、これまで未知のことに踏み出す勇気がなかった由香は、柴田が女子アナへ挑戦することが大事なんだと言っているような気がした・・・が。