宇宙ヨット部の部活や、レトロ喫茶店でのアルバイトに忙しい、ごく普通の女子高生・加藤茉莉香。彼女はある日突然、死んだ父親の部下だと名乗る二人の男女から、宇宙海賊船『弁天丸』の船長就任要請を受ける。しかして、茉莉香は、女子高生兼宇宙海賊船船長としての生活を送ることに!?痛快スペースオペラ、華麗に登場!
加藤茉莉香:小松未可子
チアキ・クリハラ:花澤香菜
遠藤マミ:小見川千明
グリューエル・セレニティ:戸松遥
加藤梨理香:甲斐田裕子
ミーサ・グランドウッド:伊藤静
ケイン・マクドゥガル:松風雅也
百眼:藤原啓治
クーリエ:堀江由衣
シュニッツァー:三宅健太
ルカ:水原薫
三代目:松岡禎丞
グリュンヒルデ・セレニティ:金元寿子
ジェニー・ドリトル:佐藤利奈
リン・ランブレッタ:日笠陽子
ベリンダ・パーシー:三森すずこ
アスタ・アルハンコ:安野希世乃
イズミ・ユノモト:内田真礼
小林丸翔子:野村香菜子
エイプリル・ランバート:巽悠衣子
リリィ・ベル:佐藤聡美
原田真希:赤崎千夏
ウルスラ・アブラモフ:西明日香
サーシャ・ステイプル:高森奈津美
ヨートフ・シフ・シドー:斧アツシ
アイ・ホシミヤ:茅野愛衣
ヤヨイ・ヨシトミ:南條愛乃
ナタリア・グレンノース:伊瀬茉莉也
ショウ:安元洋貴
ナレーション:小山力也
監督・シリーズ構成:佐藤竜雄
原作:朝日ノベルズ刊「ミニスカ宇宙海賊」(著:笹本祐一 画:松本規之)
脚本:佐藤竜雄/伊藤美智子/水野健太郎/宮崎真一
アニメーションキャラクター原案:あきまん
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:竹内浩志
メカニックデザイン:河森正治/鷲尾直広/寺岡賢司/鈴木雅久/宮崎真一
小物デザイン:吉川美貴
美術監督:伊藤聖
美術設定:佐藤正浩/ロマン・トマ/ルガル・ヤン/ブリュネ・スタニスラス
色彩設計:谷本千絵
モニターグラフィックス:長谷川拓哉 3DCGI:佐々木達朗
撮影監督:山根裕二郎
音響監督:明田川仁
音響効果:山谷尚人
音楽:Elements Garden/上松範康/藤田淳平/藤間仁
オープニングテーマ「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」ももいろクローバーZ
エンディングテーマ「LOST CHILD」ももいろクローバーZ
イメージソング「Black Holy」小松未可子(加藤茉莉香CV)
制作:サテライト
音楽制作:スターチャイルドレコード
製作:モーレツ宇宙海賊製作委員会
どこかの宇宙・海明星(うみのあけほし)に住む加藤茉莉香(かとうまりか)は、ごく普通の高校生。学校ではヨット部で部活を楽しみ、放課後は喫茶店ランプ館でウェイトレスのアルバイト――そんな毎日を過ごしていた。そんな茉莉香のもとに、突然、宇宙海賊船・弁天丸の船長就任要請が届く。
喫茶店ランプ館がうさんくさいそのスジの人たちで満席になった。理由は茉莉香。彼女が海賊船・弁天丸の船長の娘で、船長亡き今、弁天丸を継承する資格を持つのは彼女だけなのだ。だが当の茉莉香はそんなことには一切気づかず、いつもの通り。ところがついに店内で銃撃戦が勃発する。
ヨット部の課外授業として、ヨット部の練習用帆船オデット二世を使った練習航海が決まった。練習航海前の船内チェックを行っている最中、オデット二世は謎のハッキングを受ける。何者かがオデット二世を狙っている……。当直でそれに気づいた茉莉香とチアキは、電子戦で対抗をすることに……。
オデット二世で練習航海にでたヨット部一同。出発したばかりのオデット二世だが、異常事態が続く。全天走査を行ったところ、トランスポンダー(船名、船籍などを発信する装置)反応のない宇宙船が三隻反応し、姿を消した。さらにその後、オデット二世の通信が妨害されていることが明らかに。果たして正体不明船の目的は……。
オデット二世は、砂赤星へと接近しつつあった。通信妨害をしてきた正体不明船がもし“敵”ならばいつ襲ってくるのか。なぜ姿を見せないのか。茉莉香は、正体不明船の裏をかく為、フライトプランの変更を提案する。そして、官制局に定時連絡を送信した直後、レーダーに妨害電波が。“敵”の電子攻撃が始まったのだ。
弁天丸の船長になることを決意した茉莉香。ミーサに連れられて私掠船免状更新の為の役所周りを終えた茉莉香を待っていたのは、初仕事に向けての様々な訓練だった。バルバルーサからチアキも参加して訓練は続く。ミーサは、そんな茉莉香を見ながら、彼女が宇宙を選んだ理由について思いを巡らせる。そして初仕事の日が来た。
海賊稼業で忙しい茉莉香の成績は降下する一方。それでも茉莉香は学校は辞めたくないと言う。ランプ館でバイト中、急な仕事が入り慌ただしく向かう茉莉香。彼女が出かけた後、チアキがランプ館を訪れた。茉莉香がいなくて、あてがはずれた顔のチアキを誘って街を散策するマミ。マミはチアキに自分から見た茉莉香の姿を語る。
弁天丸に密航者が発見された。豪華客船シンフォニー・エンジェルの営業中に入り込まれたのだ。密航者は、船長と話をしたいと主張するが、茉莉香のことをなかなか船長だと認めない。説得ののち、漸く自らの身分を明かした密航者の名は、プリンセス・グリューエル・セレニティ。セレニティ王家の第七正統皇女だった。
たう星系外縁に正体不明の艦艇が姿を見せるため、調査依頼を受けた弁天丸。弁天丸の目の前に姿を現したのは、逃げる1隻のコーバック級と、それを追う戦艦・護衛艦隊。セレニティ王家ではどうやらお家騒動が発生しているらしい。戦闘状態の中に突入した弁天丸は、通信ビームでグリューエルの戦闘停止命令を全艦へと伝える。
黄金の幽霊船探索に出発した弁天丸は、セレニティ調査団が幽霊船探索の為にかつてばらまいた観測ブイのネットワークにコンタクトする。それによると同じ空域に、複数の戦艦が入り込んでいることが明らかになった。その時、観測ブイの一つが異変を知らせてきた。6光年先で大規模な空間異常を捕捉したのだ。
弁天丸とセレニティ船籍の謎の艦隊。黄金の幽霊船を先に発見するのはどちらか。弁天丸は超高速跳躍を行い、セレニティ艦隊と時空震の震源をはさんで正反対へと出現する。即座にセレニティ艦隊に発見された弁天丸だったが、その時、新たな時空震が起きた。リング重力源が通り過ぎると、その発生源では空間が裂け黄金の幽霊船が現れる。
かつてセレニティの民を運んだ恒星間移民用世代間宇宙船、黄金の幽霊船は、その中の空間に弁天丸を乗せたまま亜空間に消える。幽霊船の中を進みながらグリューエルは茉莉香に尋ねる。「この宇宙で真に普遍的な価値を持つ物があるとしたらなんだと思いますか?」。黄金の幽霊船の宝とは何か。いよいよ真相が明らかになる。
黄金の幽霊船はセレニティに帰還した。その功績によって、グリューエルから叙勲を受けた茉莉香は、一躍有名人に。グリューエルが曰く、以前のセレニテティは対立する派閥がグリューエルとグリュンヒルデを担ぎ、紛争寸前だったという。ところが茉莉香の黄金の幽霊船を持ち帰るという発案でセレニティは救われたのだと……。
ネコザルのウィルスに感染し、隔離病棟に入れられてしまった弁天丸クルー。茉莉香は、乗組員不在の中、当座の仕事をキャンセルしようと保険会社に連絡を入れる。しかし、保険会社のショウは、隔離は1カ月に及ぶ可能性もあると指摘。その間に海賊行為を行わなければ、私掠船免状が無効になってしまうという…。
ヨット部のメンバーが海賊業務を手伝ってくれることになった。オデット二世で弁天丸目指して出発後、グリュンヒルデとグリューエルが密航していたことがわかる。ヨット部のメンバーが弁天丸を使おうとしていることは、さっそく病院のクルーの知るところとなった。一筋縄ではいかない弁天丸をヨット部のクルーが無事使いこなせるか。
なんとか弁天丸を動かすことに成功したヨット部メンバー。超光速跳躍もマスターし、明日からは海賊業務の練習を始めることに。茉莉香はまず海賊業務の説明をヨット部メンバーに説明するところから始める。海賊行為の最中に求められる技術の高さに、弱気になるメンバー。そうして白凰海賊団の初仕事の日がやってきた。
弁天丸に仕事を依頼してきたのは、意外にもヨット部部長のリンだった。中央航路の客船アルティメット・フェアリー。そこから前部長のジェニーを連れ出してほしいと。理由は望まぬ政略結婚。ジェニーの実家は大手運輸会社のヒュー&ドリトル星間運輸で、彼女の政治家との政略結婚が決まったという……。
ジェニーとリンの未来、海賊としての自分自身の運と可能性をかけて、茉莉香はジェニーに協力することを決める。ジェニーを政略結婚させ、ヒュー&ドリトル星間運輸の経営を我が物にしようとする伯父のロバート・ドリトルは、戦艦ジャバウォッキーを含む護衛艦隊を動かし弁天丸を狙う。護衛艦隊の攻撃が弁天丸に迫る……。
ヨット部総出で挑戦した海賊稼業も無事終わり、再びおだやかな日々が戻ってきたが、さすがの茉莉香も少々疲れぎみ。 とはいえ船長の仕事は終わらない。ヨット部が使って散らかった弁天丸の片づけに一人奮闘する。 そのドタバタの中で、大事なものを無くしてしまう。それは弁天丸のIDリング。父から受け継いだ船長の証。
ディンギー(ヨット)を使った宇宙レース、ネビュラカップに出場しよう、と盛り上がるヨット部の面々。元顧問のケインが現れ「時間がなく実戦経験もない、ないないづくしのこの状況。俺がやらねば、誰がやる」と、妙に熱血なトレーニングを課せられるヨット部員たち。ネビュラカップについて調べたところ、驚きの事実が発覚する。
ネビュラカップの会場、風凪星に到着したヨット部の面々。 独特のピリピリとした雰囲気が漂う会場。それは6年前に白凰女学院がネビュラカップで行った事件と関係があった。 一方、レースの警備を依頼された弁天丸。茉莉香は大気圏内に入れない弁天丸を宇宙に置いて、自らディンギーに乗り込んで警備を行おうとする。
学年末試験を控えた茉莉香。リンたち三年生が卒業すれば、今度は茉莉香がヨット部部長になる。そんなある日、三日前に海賊船シルバーフォックスが襲われたというニュースが入ってくる。それは海賊狩りの仕業だ。正体不明の海賊狩りに対し、対策を検討する弁天丸クルー。茉莉香はそこで皆に意外な提案を持ちかける。
海賊狩り、それは謎の宇宙船グランドクロスの仕業だった。そして、グランドクロスと弁天丸の戦闘中にさらに現れる銀河帝国所属のパラベラム号。その主は宇宙海賊・鉄の髭だった。鉄の髭は、茉莉香たちに宇宙海賊の危機を告げる。そこでケンジョー・クリハラは海賊の共同戦線について茉莉香に協力を求めてくる。
弁天丸の前の再び姿を見せたグランドクロス。重力制御が可能なグランドクロスは、自在に進路を変える。苦戦を強いられる弁天丸だったが、傷つきながらもかろうじてグランドクロスに一矢報いることに成功する。そして、弁天丸はケンジョー・クリハラを始め、共同戦線に参加する海賊たちが集まる「海賊の巣」へと向かう。
海賊たちの集会のど真ん中に姿を現したのは銀河帝国の戦艦グランドクロスの艦長クォーツだった。クォーツの肩に輝くドクロのマーク。それはクォーツが銀河帝国が認めた伝説の海賊である証だった。そのクォーツが「海賊狩り」を宣言する。茉莉香はその言葉に「戦いましょう」と応える。そこに現れたのは、海賊・鉄の髭だった。
いよいよ決戦の時がやってきた。奇しくも決戦空域は、黄金の宇宙船を発見したあの空域。そこにグランドクロス級の戦艦三隻がタッチダウンし、戦端が開かれる。茉莉香はいう。「海賊船に詰まってる、これまでの経験に私は賭ける。だって海賊だから」。海賊の命運をかけた運命の戦いの行方は……。