累計発行部数1700万部を突破! 楠みちはる原作の大人気コミックを、『頭文字D』のスタッフが再集結しアニメ化! 悪魔のZに魅せられ、そして最高速を目指す者たちの終わりなき挑戦!! 主人公・朝倉アキオが解体所で魅せられた「S30Z」、それは「悪魔のZ」と呼ばれる<いわくつき>のクルマだった。アキオによって再び生を受けた「Z」は、911ターボを駆る「湾岸の黒い怪鳥・ブラックバード」と呼ばれる外科医・島達也、32Rを駆るモデルの秋川零奈をはじめ、首都高での最速を目指すものたちと熱い闘いを繰り広げる…。
■キャスト
朝倉アキオ:小栗旬
秋川零奈:すほうれいこ
島達也:三木眞一郎
朝倉晶夫:関智一
朝倉えりこ:能登麻美子
■スタッフ
原作:楠みちはる(講談社『ヤングマガジン』所載)
監督:冨永恒雄
シリーズ構成・脚本:岸間信明
キャラクターデザイン:香川久
メカニックデザイン:横井秀章
CG監督:安田兼盛
編集:小深田真次
音響監督:三間雅文
音楽:梅堀淳
監修:土屋圭市・ホットバージョン編集部
3DCG:パステル
アニメーション制作:A・C・G・T
製作:オービー企画
朝倉アキオは、以前から欲しがっていた初期型「S30Z」を解体所でみつける。「絶対にスクラップにしてくれ」と持ち込まれた、何やらいわくありげなこの車にすっかり魅せられたアキオは仲間の反対を押し切り修理を依頼する。そして、再び走り出す「悪魔のZ」。伝説が伝説を呼び、首都高エリアを舞台に「悪魔のZ」と最速を目指す者たちの熱い闘いが始まった……。
何かに取り憑かれたように連日湾岸を走る「S30Z」の噂は、湾岸の黒い怪鳥「ブラックバード」のオーナー、島達也の元へも届いた。達也は、事故死した「S30Z」の元のオーナー・朝倉晶夫と一緒に走り続けた旧友だったのだ。達也は晶夫の妹・えりこに「悪魔のZ」が復活した事を告げる。えりこはアキオに亡くなった兄の姿を重ね、「Z」に乗るのをやめて欲しいと懇願するのだが……。
R32に乗っているモデルの零奈。モデルになることと引き換えにひとりになってしまったと感じていた零奈は、毎晩のように湾岸を走らせ、孤独を埋めようとしていた。そんなある日、180km/hオーバーで走っているR32を余裕で追い抜いて行く1台の車と遭遇する。それが「悪魔のZ」かもしれないと聞いた零奈は、再び湾岸へ。PAで停車中の「Z」を見つけた零奈は、「Z」の秘密を探ろうとしてある作戦にでたのだが……。
新学期になって一度も登校していないアキオのところへ担任の嶋田が訪ねてきた。出席するよう説得するのだが、嶋田もアキオと「Z」の関係に興味を持ち惹きつけられていく。一方、零奈はカメラマンのイシダと湾岸を走る「Z」について話をし、彼もまた「悪魔のZ」に魅了された一人だと知る。そしてイシダもまた走ることでしか生きる実感を得られないと語るのだった……。
「テスタ」で湾岸へ向かった零奈とイシダ。そこへアキオと嶋田を乗せた「Z」が現れるが、「テスタ」はベルトが切れ、湾岸に残されてしまう。そして、アキオも「Z」がまるで走ることを拒否しているような感覚を持ち始めていたのだった。翌日、零奈の元へ「悪魔のZ」を作った人間がわかったと連絡が入る。彼が作り上げた高速マシンは誰も乗りこなせず、次々と事故を起こすという、「地獄のチューナー」と呼ばれた男だった……。
零奈は「悪魔のZ」がまだ走っていることを北見に知らせる。その走りを見た北見は「悪魔のZ」はこのままでは死んでしまうと言い放つのだが、二度と「Z」のエンジンを組む気はないという。その一方で、「Z」より速く走れるよう「テスタ」のチューンをしてほしいというイシダの依頼を受けるのだった。北見に断られたアキオは、一人でエンジンを組み直すが仕上がりに納得がいかない。そして再び湾岸へ出るが……。
「Z」に一番魅せられているのは自分なのではと感じ始めた達也は、北見が「悪魔のZ」を組んだことを知り、北見に「ブラックバード」のチューンを依頼する。北見は「ブラックバード」とは長い付き合いになりそうだと言い、あえて「テスタ」よりもパワーを控えめにチューンした。達也、イシダそして、アキオがそれぞれ湾岸へ向かい最速バトルへ突入するのだが……。
「グリーンオート」のチューナー平本は、妻の実家で工場を開くことを目標に高速バトルからは足を洗っていたのだが、後輩の原田に誘われて3年ぶりに湾岸へ行く。数日後、「グリーンオート」にイシダの「テスタ」に乗った北見が現れる。「テスタ」に乗ってみろと言われた平本は、昔の感覚を思い出してしまう。さらに原田から「悪魔のZ」のことを聞き、もう一度湾岸へ出たいと思うようになるのだった。
炎上事故でダメージを負ったボディを修理する為、北見は「悪魔のZ」を「ボディワークの天才・高木」にあずけた。そして、一ヶ月以内に330キロに耐えるボディを仕上げるよう告げる。しかし、長い間現場から離れていた高木は戸惑う。そこへ北見から聞いたアキオがやってきて、自分で修理すると言い出す……。
甦った「Z」は今まで以上のボディとエンジンを積んで、アキオとともに湾岸へ繰り出した。「Z」がまた走り出した事を知った平本は、自らが作り上げた<本物の竜>・「32R」に乗り最高速ステージを求めて走り出す。そして、零奈の「32R」、達也の「ブラックバード」も「Z」を求めて走り出すのだった。
完全復活を遂げ、甦った「悪魔のZ」とアキオ。その一方、達也は北見に「ブラックバード」のボディが限界と告げられる。そして、アキオと同じく達也も高木のもとを訪れる事に。その頃、湾岸に「銀色のスープラ」が現れる。そのドライバー・ケイは15年前「幻の最高速ランナー」として湾岸を走っていた男の息子だった……。
得意とするコースで「ブラックバード」にあっさりとかわされたケイは、本物のチューンドのすごさを目の当たりにした。そして、ケイが首都高を走り出したことを知った父・洸一の昔の仲間たちは「銀色のスープラ」が「悪魔のZ]と競えるよう手を貸すことを誓う……。
高木の手により理想のマシンに仕上がった「ブラックバード」で、達也は再び走り始めた。続いて高木は、ケイの「スープラ」に取りかかるが、対戦相手となるだろうアキオに手伝いを頼む。大田、山本、高木が手を入れて完成させた新生「スープラ」に乗り、ケイが湾岸を走り出す。そして「ブラックバード」「Z」「32R」も湾岸へ向かうのだった。
湾岸でケイの「スープラ」を見つけた達也は、北見を迎えにいく。そして、アキオの「Z」と零奈の「32R」が現れ、最高速の争いが始まった。ケイ、北見、そして「スープラ」を仕上げた仲間たちの相沢洸一に対する想いが重なり、バトルは加速する。最高の相手とのバトルに勝利する自信を持っているケイだったが、突然異変が起きる……。
R-200 CLUBの月一度のミーティングに嫌気がさした黒木は、「33R」に乗り首都高へ繰り出す。噂していた白い「32R」と遭遇し、零奈、そしてアキオの「Z」に追い越され、彼らを追い大黒PAへ向かう。「Z」を目の当たりにした黒木はチューニングをすべて一からやり直す事を決意する。
北見の元へ来た、コンピュータセッティングの鬼『ジェッティングの富永』。ブラックバードのセッティングを終え、さらにアキオの「Z」にも取り掛かる。そして、黒木はチューナーとして自身の「33R」を仕上げることを誓う。一方、R-200 CLUBのメンバーは、零奈の「32R」、そして「悪魔のZ」「ブラックバード」を追い始める。
富永と北見の手によってセッティングを繰り返すアキオの「Z」。二人は、「Z」の仕上がりを客観的に判断するために零奈を同乗させて走り込む事を提案する。アキオと零奈の感覚の違いが「Z」のセッティングに影響していく。一方、R-200 CLUBを脱退した黒木の前に編集者・ミカが2年ぶりに現れ、取材をさせて欲しいと告げる。
黒木の「33R」と走って以来、「ブラックバード」に対して距離を感じてしまった達也。「車は機械だ」と言い放つ彼だが…。そして、離れていた時間のおかげでわかったことがあるというミカは、自らの気持ちに決着をつけるために黒木を取材し始める。昔、黒木と一緒に走った湾岸を懐かしく思うミカ。「Z」「ブラックバード」「33R」が走り出すのを感じたミカは、零奈に頼み湾岸へ向かった…。
もつれるように走る、アキオの「Z」と黒木の「33R」。二人はお互いに自分のマシーンに異常を感じ出す。そして、零奈とミカを追い越したあと、2台のマシーンは失速。数日後、北見は達也に逢わせたい人がいると言い、2人は大阪へ向かう。向かう先には、大阪環状線を走る最速のマシーン「ランエボ」を操る人物がいた。
環状線に入った達也の「ブラックバード」を迎えるかのごとく、追い越すエイジの「エボV」。そして、目的地・稲田製作所へと誘導する。北見は、シゲに「ブラックバード」のマフラーを作るよう依頼する。一方、エイジの異母弟・マキの「エボVI」がKレーシングから大阪環状線に呼びだされる。エイジの依頼で、達也が「エボVI」に乗って環状線へ向かう。
ブラックバード用のシゲのマフラーが仕上がり東京へ帰る、北見と達也。感化されたエイジは、思いをぶつけるため、3ヶ月の期限付きで、「エボV」に乗り東京へ行く決心をする。数日後、エイジは大田と娘・リカコが乗るRGOのデモカーと出会う。それは、リカコが初めて組んだエンジンが搭載されていたのだが……。
RGOファクトリーを手伝うようになったエイジは、とうとう「悪魔のZ」と遭遇、600馬力のL28改ツインターボのパワーに驚く。そして、エリコからの「エボV」を450馬力で「ブラックバード」「Z」に勝てるマシンに組み直したいという申し出を承諾する。それぞれの思惑が交差し、3台が競いあう日が近づいて来た…。
リカコがエンジンを組み直したエイジの「エボV」とアキオの「Z」、達也の「ブラックバード」のバトルが始まった。限界ギリギリで走り続ける3台。先頭を行く「エボV」の走りを見たアキオは、北見の言葉を思い出し踏み込んで行く。富永スペシャルのプログラムで対抗するエイジだったが…。
「Z」のエンジン音が変化したとリカコへ相談するアキオにリカコは、自分に「Z」をオーバーホールさせてほしいと頼む。一方、零奈の計らいで山本、佐々木に会った城島。二人から「FC3S」はどうしたかと聞かれ、興味がないと答えるのだが、「Z」に乗った感覚から「FC3S」を思い出してしまう。
アキオと一緒に、ゼロ時代に乗っていた「FC3S」を探しに行った城島は、オーナーとの交渉の末、「FC3S」を手に入れ、「Z」と戦えるように富永にセッティングを依頼する。一方、アキオはリカコに「Z」のエンジンの組み換えを依頼。そんな中、「ブラックバード」は一般道で事故を起こしてしまう…。
「ブラックバード」は軽量化を図る為、高木の手によってカーボンボディに仕上げられた。また、「Z」もアンダーバネルをカーボン仕様に。「FC3S」のセッティングも完了し、いよいよ最後のバトルが始まる。水曜一時、辰巳パーキングエリアに3台が集結。今、誰が湾岸で、首都高で一番早いのか…。