深海特殊施設“MAG-MELL(マグメル)”。そこでは指折りの科学者たちが、未知なる存在の研究に手を染めていた。
不老不死の人魚や不死身の人狼といった亜人種の神秘も、過酷な生体実験と解剖で解明されつつあった。
だが、ある満月の夜、何者かの裏切りによって3匹の人狼が檻から解き放たれてしまう。
喰い殺した人間に化けた人狼の正体は、最新の設備を持っても見つけることができない。
深海で孤立し、人狼の餌場と化した研究所で全員が疑心暗鬼に駆られた時、被験体の人魚No.07――ナナから救済の声が届く。
「人狼と戦う方法はあります。私の身体を喰べることで……」と。
そして、科学者たちは決意する。
はたして生き残るのは人間か、それとも人狼か──。
【人狼TLPTとは】
舞台『人狼 ザ・ライブプレイングシアター』(人狼TLPT)はステージ上の13名が言葉を尽くし、千変万化の物語をアドリブで紡ぐライブ・エンターテインメントです。
出演者がルールに用いるのは人気パーティーゲーム「人狼」。脚本はオープニング以外まったくなく、開演直前に6種類13枚のカードで決まる役割に従い人間 vs 人狼の戦いを即興で繰り広げます。
13名の中に潜んでいる3匹の人狼を、人間たちは処刑できるのか? それとも人狼たちが正体を隠し通し、ついに彼らを滅ぼしてしまうのか? 繰り返される昼と夜が、手に汗握る人間ドラマを描き出します。
誰と誰と誰が“人狼”なのか。
ーーアナタは、巧妙なウソにダマされる。
■キャスト
加藤靖久
石井由多加
前枝野乃加
池永英介
大里雅史
寺島絵里香
高地真吾
手島沙樹
仲田敬治
中村裕香里
はぎのりな
溝口謙吾
渡邊隆義
■スタッフ
桜庭未那(企画・総合プロデュース
佐々木智広(演出)
人狼が恐れられたのは、もはや昔。
21世紀、その実在に気づいた人々は、
多くの犠牲を払いながらも人狼を捕獲し
研究に着手していた。
そして、時同じくして発見された人魚もまた
研究対象に加えられることとなった。
滅びの一途をたどる人類にとって、
人狼や人魚の驚異的な生命力の秘密は、
未来への希望だったのである。
深海特殊施設マグ・メル 。
各国から集められたエリートたちが、
人ならざる亜種を調べるため
水深6,000mに設けられた
特別な研究所。
マグ・メルの科学者たちは、
過酷な実験や解剖によって
その神秘を解明しつつあった。
しかし――。
逃げ出した3匹の人狼が、
スタッフに紛れ込む緊急事態が発生。
このままでは全員が人狼の餌食にされる。
そう思われた時、
彼らに救いの手を差し伸べたのは、
被験体の人魚だった。
「その代わり、約束してください。
私を生まれ故郷の蒼い海に返してくれると」
かくしてマグ・メルの13名は、
人魚と約束を交わし
人狼と戦う決意を固めるのだった。 "