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手塚治虫実験アニメーション作品集  ある街角の物語

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手塚治虫実験アニメーション作品集
手塚治虫実験アニメーション作品集 (配信数13話)

国際アニメーション映画祭グランプリなど、数々の栄誉に輝いた「ジャンピング」「おんぼろフィルム」をはじめ、巨匠手塚治虫が生涯に残した実験アニメーション全13作品。

(C)手塚プロダクション

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  • ある街角の物語
    ある街角の物語

    街角に貼られたポスターと、クマのぬいぐるみを友達にしている女の子、さらに街灯やその光に誘われる一匹のイタズラな蛾。そんなひとつの街角に存在する生物、無生物のそれぞれのドラマを交錯させながら、そのすべてが戦火に巻き込まれて悲劇的なクライマックスを迎える、という「ストーリー」ではなく「感情」をこそ語るプライベート・アニメーションです。大手企業のための作品でフラストレーションのたまっていた手塚治虫が、自分の作りたいアニメを自分で確認するために作った、ひとつのエチュードといえるでしょう。壁に貼られたポスターにさえ、生き生きとしたドラマを演じさせる。それがアニメーションというものの魔法だと、この作品は改めて教えてくれます。

  • しずく
    しずく

    漂流中の男がいかだのマストに三滴のしずくを発見します。男は何としてでもこのしずくでのどの渇きを潤そうと頑張るのですが、しずくのほうは中々、男の口の中へは落ちてきてくれません。さながら『トムとジェリー』の追いかけっこを見ているかのようなシンプル・ギャグ・アニメです。わずか1週間で手塚治虫自身が背景画まで自分で描いて自主製作したものです。

  • 村正
    村正

    切り絵作家として有名な百鬼丸は、その名からもわかる通り、手塚治虫の熱狂的なファンなのだそうで、この短編アニメには他の仕事の依頼を全部、断って参加しました。わら人形にささっていた妖剣、村正。それを手にした武士は、その切れ味を試そうとわら人形を見かけるたびに、次々に斬りつけて行きます。しかし切られると同時にわら人形は人間の姿に変わって行くのです。そんな物語を通して、核の均衡の上で保たれている現代の平和に対する警鐘を鳴らしている、これはそういう作品です。

  • おす
    おす

    手塚治虫が個人資産を投入して作ったアニメーション・スタジオ『虫プロ』。その第一回作品発表会に『鉄腕アトム』の第一話とともに上映された作品。発表会の日取りに合わせて急遽制作されたこの短編は、手塚治虫版の『吾輩は猫である』といった趣の物語になっています。夏目漱石の名作では、猫がご主人の平凡な日常をみつめていましたが、こちらの猫がみつめるのは、愛する女を殺して警察の到着を待っている男、という思いっきりの異常事態。猫と死んだ女と絶望した男、という登場人物は、そのまま「アニメは決して子供のためだけのものではない」という宣言にもなっているようです。

  • プッシュ
    プッシュ

    広島国際アニメーション・フェスティバルに出品されるはずだった『森の伝説』の完成が遅れ、フェスティバルに間に合わせるために慌てて製作されたのがこの作品です。何でも自動販売機で買える便利な世界。そこを旅する主人公は身の周りのものをすべて自動販売機で調達しながら、造物主に会いに行きます。彼が地球を買いなおそうとして、しかし造物主から「地球の新品はない」と首を振られる、というシンプルな物語が展開します。シンプルだからこそ、ここに込められた手塚治虫の絶望の深さが逆に浮かび上がってくる。そんな仕掛けの4分18秒です。

  • めもりい
    めもりい

    思い出の不思議、記憶の曖昧さ、そして現実を美化してくれる思い出というものの功罪などを描きながら、やがては人類破滅の末に地球そのものが宇宙の思い出となってしまう、というふうに展開するプライベート短編アニメです。わずか五分の上映時間ですが、だからこそイメージがどんどん飛躍してゆくアニメ本来の魅力が光ります。

  • 自画像
    自画像

    手塚治虫の最後の実験アニメです。自分の顔を題材に世界5ヶ国19人のアニメ作家が競作し、各国のアニメーション・フェスティバルで上映しました。手塚治虫が作ったのは、自分の顔がスロットマシーンと仮して、どんどん別の顔に変化して行く、というものです。

  • 森の伝説
    森の伝説

    チャイコフスキーの『交響楽第4番』(『ある森の伝説』)からイメージを想起された四つのエピソードを完成させるべく、手塚治虫が十数年に渡って構想を暖めていた作品ですが、最終的に完成したのは第1楽章の部分と第4楽章の部分だけとなりました。本来は四つのエピソードを通して、ディズニー以前のアニメからディズニーを経て、ディズニー以後のテレビが主流となったアニメへと至るアニメーションの歴史そのものを振り返る、という形の作品になるはずでした。第一楽章はライオンブックスに発表されたマンガ『モモンガのムサ』のアニメ化という形になりました。これはアニメの草創期に見られた、動いていない絵を編集の工夫で動いているように感じさせる、という手法が用いられています。第四楽章はテレビ風のリミテッド・アニメで描かれた森の破壊者たちがディズニー風のフル・アニメで描かれた森の妖精たちを追い散らして行く、という物語です。この演出を通して手塚治虫はテレビに駆逐されて行く豊かなアニメ芸術の森、を描いています。

  • 人魚
    人魚

    イマジネーション、空想する力。それこそが空を飛べない人間に与えられたすばらしい翼なのだと、手塚治虫はこの作品を通して語りかけています。その上で人間本来が持つその翼が、管理教育によって奪われてしまうことの悲劇性を告発するのです。この作品が制作された頃から、日本でも「受験戦争」が問題視されるようになり、子供たちの個性を削り取って、平均化してしまう教育が蔓延するようになっていました。手塚治虫はそういう社会のあり方にたいしてアニメーションという表現で「それは違うのじゃないか」と問題提起しているのです。空想を禁じられている架空の国が舞台です。ひとりの少年が助けた魚が、人魚に変身してしまったから、さぁ大変! これはよからぬ空想の産物だとして少年は逮捕され、強制的に空想する力を奪い取られてゆく。管理社会の怖さと、そこからの脱出を描く物語は、たとえばテリー・ギリアム監督のSF映画『ブラジル』にも通じるテーマです。

  • 創世記 TheGenesis1968
    創世記 TheGenesis1968

    ジョン・ヒューストン監督によるハリウッド大作『天地創造』をまったく動かない紙芝居風の絵でパロディ化した短編です。あの巨額の費用をかけた超大作を、まったく金をかけずに茶化してやろうという、アニメーターたちのお遊びで作られたような作品ですが、1枚1枚の絵はとてもクォリティの高い仕上がりとなっています。

  • ジャンピング 1984
    ジャンピング 1984

    一人の少年がスキップしながら通りを歩いているうちにどんどんジャンプが大きくなって町を越え、森を飛び越え、海を越えて、どんどん、高く高く、遠くへ遠くへジャンプして行くことになり、ついには戦争中の国へ--。 ひとりの少年のジャンプがそのまま人類の行く末を見直す神のジャンプとなって行くところが面白い作品です。 全編ワンカット、動画枚数4000枚という驚きに世界が目を丸くして数々の賞に輝きました。

  • おんぼろフィルム
    おんぼろフィルム

    かつて「ダドリー・ドゥ・ライト」というアメリカのアニメが定番シーンにしていたのが線路にロープで縛られた女王が寝かされていて「助けてー!」と叫んでいる場面。これはもともとサイレント喜劇時代の連続活劇で使われたイメージです。さて、この短編は同じ状況の美女を救おうとする西部のヒーローが悪漢を倒して、美女のもとへ駆けつけて行くというお話しです。ところがこの古典的シーンは、さすがに古典だけあっていまやフィルムがボロボロ、キズがついていたり、コマが乱れたりゴミで汚れていたり、ヒーローは悪漢と戦うだけではなく、まず自分を映しているフィルムそのものを相手に悪戦苦闘しなきゃならなくなるのです。

  • 展覧会の絵
    展覧会の絵

    クラシックの名曲に合わせてオムニバス・アニメが展開されて行く手塚治虫版の『ファンタジア』といった趣の作品です。ムソルグスキーの『展覧会の絵』組曲から受けたインスピレーションをもとに10のエピソードが展開されて行きます。

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