パリ旧市街マレ地区。父の遺産のアパルトマンを売るためにやってきたニューヨーカーのマティアス。彼が部屋に辿りついてみると、そこには老婦人マティルドが住んでいた。彼女が言うには、このアパルトマンは“ヴィアジェ”契約で、マティルドが亡くなるまで売却できない上、マティアスは毎月2400ユーロを支払い続けなければならない。一文無しのマティアスは、何とか金を工面し仕方なくマティルドとクロエ母娘とともに暮らし始めるが、やがて父の遺した家族の秘密に気付いてゆく。それは亡き父のメッセージであり、彼の心の奥深くに刺さった傷を癒し、運命を変える新しいスタートだった…